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米国は紅海におけるフーシ派の攻撃にイランが「深く関与」していると主張 タンカーがこのエリアを避ける

フーシ派はドローンやミサイルで商業船舶を攻撃している。(AFP/ファイル)
フーシ派はドローンやミサイルで商業船舶を攻撃している。(AFP/ファイル)
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23 Dec 2023 09:12:35 GMT9
23 Dec 2023 09:12:35 GMT9
  • BPのチャーター船「アイゲオルギス号」は22日、喜望峰に向かっていた。
  • 米国は先週、20カ国が参加する海軍連合を発表した。

ワシントン/ヒューストン:米国は22日、イランは紅海で発生している商業船舶に対する作戦計画に「深く関与」しており、その情報はイエメンのフーシ派が海上船舶を標的に上で不可欠だったと主張した。

米国家安全保障会議(NSC)のアドリアン・ワトソン報道官は声明の中で、「イランが、フーシ派によるこれらの無謀な行動を思いとどまらせようとしていると信じる理由はない」と述べた。

一方、船舶追跡データによると、米軍主導の同盟軍が船舶の安全確保を進めている状況下において、メキシコ湾岸とインドの間で石油または石油製品を輸送していた少なくとも2隻の船舶が紅海を通過するルートを変更した。

イランが支援しているフーシ派は、イスラエルに包囲されているガザ地区のパレスチナ人への連帯を主張し、ドローンやミサイルで商業船舶を攻撃し、船主に南アフリカの先端を迂回する長いルートを選択することを強いている。

金融情報会社ロンドン証券取引所グループ(LSEG)の船舶追跡データによると、インドのジャムナガルからテキサスまで真空ガスオイル(VGO)を運ぶために英石油大手BPがチャーターしたアイゲオルギス号は22日、アフリカ東海岸に沿って喜望峰に向かっていた。

BPはこれまで、ジャムナガルからのVGO輸送は紅海を経由していた。この新たなルートでは、インドとメキシコ湾岸を結ぶ日数は9日増える。VGOはガソリンとディーゼルの生産に使われる精製原料である。

BPの広報担当者はアイゲオルギス号に関するコメントを避けたが、船舶の航路を変更する決定に関する以前の声明に言及した。同社は19日、紅海を迂回し、喜望峰周辺を航行すると発表していた。

LSEGの追跡データによると、ノルウェーの石油・ガス会社エクイノールがテキサスからインドに原油を運ぶためにチャーターしたソナンゴル・カビンダ号は、22日に紅海の中央付近で180度旋回し、スエズ運河を通って地中海に向かっていた。

米国当局によれば、先週発表された海軍連合には20カ国が参加しているという。しかし、その参加を確認していない国もあり、紅海の商業交通を守るための同作戦は、既存の海軍協定の一部として行われるとしている国もある。船主にとって実際の詳細が不明なため混乱を招いており、彼らは依然としてこの地域を避けている。

エクイノール広報担当者は19日、「この地域を通過する新たな航行も一時停止している」と述べた。現在同地域に入港している船舶は、迂回するか一時停止していると彼は語った。

フーシ派の攻撃により、船主は航路を変更するようになり、アフリカの複数の港は入港する船の数で圧迫されている。

「紅海経由で航行するタンカーの戦争リスクプレミアムはここ最近上昇している。そのため、より時間のかかる喜望峰航路でも、船主にとっては受け入れられる可能性がある」と、エネルギーデータ会社ボルテクサ(Vortexa)のアナリスト、ジェイ・マルー氏は語った。

スエズ運河以東の港から出発し米国以外の目的地に向かう複数のタンカーも、紅海を避けるために進路を変更したり、ルートを再構築したりしている。LSEGのデータによると、エクイノールがチャーターした「ボウ・オリンパス号」も航路を変更したタンカーに含まれる。このタンカーは12月10日にメキシコ湾岸を出港し、スエズに向けて大西洋を横断中に進路を変更、90度ターンして目的地を南アフリカのダーバンに設定した。

一方、LSEGの海運データによると、BPがチャーターした「アルミ・グローブ号」も地中海でUターンした。同船は21日まではスエズに向かっていたが、目的地をスペインのラス・パルマスに変更した。

ロイター

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