ドバイ:昨年10月7日以来、イスラエルによるガザ地区での行動に反対するデモが世界中で行われているが、日本でのデモも例外ではない。
ある日本人の抗議者、古澤裕介氏は、この3ヶ月の間に独自のムーブメントを起こした。彼は、東京の人通りの多い通りや誰もいない路地に立ち、”ガザの大量虐殺を止めろ “とだけ書かれた看板を掲げている。
アラブニュース・ジャパンの取材に応じた古澤氏は、毎日抗議活動を行う際、大勢ではなく一人で立っていると語った。
「一人で行動するということは、自分の行動に全責任を負うということです。逃げ場はありません。だからこそ、一人で行動することが重要だと思うのです」と語った。
古澤氏は、日本の政界で何が起きているのかどころか、世界中で何が起きているのか、日本の人々はしばしば知らないのだと説明した。
「日常会話で政治の話をしない人も多いし、国際情勢にまったく無知な人も多いのです。日本社会には、日常的に政治について議論することを妨げる雰囲気があります」
昨年11月、東京の街頭で大規模な抗議デモが行われ、ガザの人々と連帯するために4000人以上が集まったが、デモは「耳を貸せられず、無表情で、時折嘲笑された」と、古澤氏は言う。
彼はアラブニュース・ジャパンに、日本人は一般的に抗議する人々を “異教徒か怠け者 “と考えていると語った。
「私は一人で立ち続けます。一人でプラカードを掲げ続けます。平和で無関心な東京にノイズを起こし、人々の意識に違和感を浸透させたいのです」
古澤氏は、こうすることで日本人の通行人に不快感を与え、ガザで何が起こっているのかを何とか突きつけることができると説明した。
彼はしばしば単独でのデモを撮影し、インスタグラムのアカウントに投稿しており、現在26,000人以上のフォロワーがいる。また、時折日本のマクドナルドやスターバックスの店舗前に立ち、これらの企業に対するボイコット運動を増幅させている。
「この動きをSNSで動画にすることで、私の体を異物として拒絶反応を示す通行人を可視化しています。その違和感を日本で与え続けたい」と彼は語った。
日本の同輩からの反応は芳しくなかったが、外国人、特にアラブ系の人々からは、日本という遠い国から声を上げてくれたことに感謝されたと古澤氏は語った。
彼は、自分の抗議に対する反応を求めているわけではないと付け加えた。
アラブニュース・ジャパンの取材に対し、「ガザで起きていることのニュースを聞くたびに、自分の中に湧き上がってくる怒り、悲しみ、苛立ち、恨みつらみを処理することができなかったのです。だから、プラカードを持って街頭に立ちます。この行動は自己満足です。私は一刻も早い恒久的な停戦を求めています」
国際司法裁判所がジェノサイド(大量虐殺)と呼ぶ可能性のあるもの対する一般市民の無反応は、もしかしたらこの戦争に対する日本政府のスタンスと一致するかもしれない。
日本はアメリカや欧米諸国と同じように停戦を要求せず、代わりに “人道的な一時停止 “を要求してきた。日本はまた、イスラエルの “自衛権 “に絶えず寄り添ってきた。
アジア諸国はまた、10月7日のハマスのテロにUNRWAが関与しているというイスラエルの申し立てに基づき、アメリカ、カナダ、イタリア、ドイツ、その他の国々とともに、UNRWAへの資金援助を打ち切ることを決定した。
古澤氏は、日本は単に “アメリカの戦争への対応をオウム返ししている “ように見えると述べた。
「自衛のために子どもや女性を殺し、病院や学校、博物館を破壊する必要があるのでしょうか。これは国際人道法に違反する明らかな傲慢と蛮行です。日本政府のイスラエル擁護発言に断固抗議します」と述べた。
さらに、戦争における両陣営は「明らかに不均衡で不平等」であり、イスラエルは西側諸国とともにパレスチナ人の人権を破壊してきた、と付け加えた。
UNRWAの資金援助打ち切りは、ガザ地区での民族浄化を加速させるだろう、と彼は言う。「これは世界史に残る大虐殺です。疑問の余地なく抗議します」
国連は2月5日、イスラエルがガザへの砲撃を続けているため、ガザのパレスチナ人10万人以上が死亡、負傷、行方不明になっていると発表した。