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日本とシンガポールの研究者がWi-Fi信号を電気に変える

NUSと日本の東北大学の8人のチームにより行われたこの研究は、約3年の歳月と1億900万円(100万ドル)の費用がかかった。(シンガポール国立大学寄贈写真)
NUSと日本の東北大学の8人のチームにより行われたこの研究は、約3年の歳月と1億900万円(100万ドル)の費用がかかった。(シンガポール国立大学寄贈写真)
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25 May 2021 04:05:20 GMT9
25 May 2021 04:05:20 GMT9

アラブニュース・ジャパン

ドバイ:日本とシンガポールの研究者チームが、Wi-Fi信号を電気に変換する小型機器を利用して、スマートウォッチや医療用インプラント機器のワイヤレス充電が可能な方法を発見した。

この画期的な研究は先週、科学雑誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』に掲載された。チームは、この発見は最終的に、医療機器や消費者向け電子機器のワイヤレス充電に役立つ可能性があると述べた。

研究では、機器への電力供給にWi-Fi信号を使うことは、電波の範囲が100メートル以内であれば実現の可能性は非常に高いことが示された。

メンバーの多くが医療分野の出身者から成るチームは、この画期的な発見によって、特に医療機器に関し時間を大幅に削減できる可能性があることを発見した。医療機器をワイヤレスに充電することで、医師、病院、患者は、手術によって医療用インプラント機器の電池を交換する時間と手間を省くことができる。

シンガポール国立大学(NUS)の電気・コンピューター工学部からこの研究に携わる研究者の1人、ヤン・ヒョンス教授によれば、この研究についてたくさんの人から質問を受けているという。

「私たちはWi-Fi信号に囲まれているが、インターネットへのアクセスで使用していない時は、活用されていない。これは大きな無駄である」と、ヒョンス教授は言う。「我々の最新の研究は、利用可能なもの(WiFi信号)をグリーンエネルギー源に変えることに向けた第一歩。これにより、日常使っている電気機器へ電力供給するためのバッテリーの必要性を減らすことができる」

NUSと日本の東北大学の8人のチームにより行われたこの研究は、約3年の歳月と1億900万円(100万ドル)の費用がかかった。

Wi-Fi信号を取り込むため、研究者たちは無線通信システムで使用されるスピントルク発振器と呼ばれる小型の機器を作成した。ヒョンス教授は、1センチ四方のチップに10億~100億個の小型発振器を収めることが可能かもしれないと言う。

この発振器は電気をWi-Fi信号に変換することができ、その反対も可能であることが、チームの研究成果である。チームは最適な方法で配列された8つの発振器を搭載する配列型を開発発した。この配列型がWi-Fi信号にさらされると、別の機器を5秒間充電し、1.6ボルトLEDに1分間電力を供給することができた。

チームは現在、この技術の改善を検討しており、電子機器やセンサーへの充電をテストする計画である。

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