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サウジアラビア、石油依存からの多様化を試み新たな国営航空会社を計画

新たなフラッグキャリアが誕生すれば、サウジアラビアは航空輸送で世界5位へと躍り出ることになると国営通信社が報じた。(Shutterstock)
新たなフラッグキャリアが誕生すれば、サウジアラビアは航空輸送で世界5位へと躍り出ることになると国営通信社が報じた。(Shutterstock)
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30 Jun 2021 08:06:05 GMT9
30 Jun 2021 08:06:05 GMT9
  • ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、サウジアラビアが石油以外の歳入を押し上げるための試みを主導してきた
  • さらなる国営航空会社が加われば、サウジアラビアから海外への運航先は250カ所以上に増加し、空輸能力は2倍になる

カイロ:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は火曜、石油依存からの多様化を模索する中、王国を世界の物流拠点に転換するという大きな戦略の一環として第二の国営航空会社を立ち上げる計画を発表した。

新たなフラッグキャリアが誕生すれば、サウジアラビアは航空輸送で世界5位へと躍り出ることになると国営通信社は報じたが、いつどのように生まれるかの詳細は明かされなかった。

ムハンマド皇太子はアラブ圏最大の経済大国であり地理的にはアラビア湾最大の国であるサウジアラビアの石油以外の歳入を2030年までに約450億リヤル(120億米ドル)へと押し上げるための計画を主導してきた。

港湾や鉄道・道路ネットワークの開発を含め、王国を世界の物流拠点へと転換する計画が実現すれば、運輸・物流セクターがGDPに占める割合が6パーセントから10パーセントへと押し上げられることになると、国営通信社SPAは報じた。

「この包括的戦略は、サウジアラビアを3大陸を結ぶ世界の物流拠点として位置付けることを目標とするものである」とムハンマド皇太子が語ったと、SPAのレポートで報じられた。

「これが実現すれば観光、ハッジ、ウムラ等の産業の国家目標到達にも役立つ」

さらなる国営航空会社が加われば、サウジアラビアから海外への運航先は250カ所以上に増加し、空輸能力は2倍の450万トン以上になるとSPAのレポートは報じた。

現在のフラッグキャリアであるサウジアラビア航空(サウディア)のみを持つ現状下では、王国の航空ネットワークは国の大きさに照らして地域で最小のものの一つとなっている。サウディアは何年間も赤字に苦しみ、世界の他の航空会社と同様、コロナウイルスパンデミックにより大打撃を受けている。

現地メディアは今年初め、王国の政府系ファンド「パブリック・インベントメント・ファンド」(PIF)が新航空会社立ち上げの一環としてリヤドに新空港を建設予定だと報じたが、それ以上の詳細には触れなかった。

西側諸国ではMBSとして知られる若き皇太子がビジョン2030戦略を通じて石油に強く依存する王国経済を多様化させようと模索する中、同ファンドは国内・海外からのサウジアラビアへの投資を募るための主な手段となる。

ロイター

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