アラブニュース
リヤド:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は15日、「ビジョン2030」の一環として新たな人材能力開発プログラムを発足させた。
新プログラムは、加速し変容するニーズから生まれる機会を捉えることで、サウジアラビアの人材の能力を地域的にも世界的にも競争力あるものにしていくことを目的とした国家的戦略を示すものだ。
ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、今回の人材能力開発プログラムは、サウジアラビア国民を「現在および将来の労働市場において、世界と競争できる能力と活力を持つ」人材へと育成していくものだと述べた。
こうした目標は、価値観の向上、基本的なスキルと未来に求められる能力の開発、知識の充実を通じて達成していくとムハンマド皇太子は語っている。
皇太子はまた、「私は、サウジアラビア国民は誰もが高い潜在力を持っていると信じています。この信念に基づき、社会のすべての層のニーズと願いに応えるため、このプログラムが開発されました」と述べた。
新プログラムは、すべてのサウジアラビア市民のために強固な教育基盤を構築し、幼い頃から確かな価値観を育てるとともに、将来の国内および世界の労働市場に向けて若い世代を競争力ある人材にしていくことに重点を置いている。
プログラムはまた、市民に生涯学習の機会を提供し、イノベーションと起業家精神が息づく文化を奨励し、サウジアラビアの競争力を確保するための政策を開発・活性化することにより、市民全体の能力を向上させていく。
さらに皇太子は、このプログラムにはサウジアラビアの「ビジョン2030」の16の戦略目標の達成に向けた89件のイニシアチブが含まれることも明らかにした。
プログラムの戦略は、「回復力のある強固な教育基盤の構築」「地域および世界の将来の労働市場への準備」「生涯学習の機会の提供」という3つの柱で構成されている。
プログラムの目標としては、2030年までに、幼稚園への入園率を23%から90%に引き上げることや、サウジアラビアの2つの大学を世界大学ランキングの上位100校にランクインさせることなどが挙げられている。