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ソフトバンク、ロボット事業をドイツのユナイテッド・ロボティクスに売却交渉

ソフトバンク、フランスのロボット事業をドイツのユナイテッド・ロボティクスに売却する交渉を開始。(AFP)
ソフトバンク、フランスのロボット事業をドイツのユナイテッド・ロボティクスに売却する交渉を開始。(AFP)
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22 Oct 2021 07:10:47 GMT9
22 Oct 2021 07:10:47 GMT9

東京:ソフトバンクグループは、パリを拠点とするヒト型ロボット「ペッパー」の開発事業を、ドイツのユナイテッド・ロボティクス・グループに売却する方向で交渉を進めていることが、ロイターが入手した情報筋や閲覧した文書により明らかになった。これにより、ソフトバンクグループは、かつて大きな成長の原動力としていた事業を縮小することになる。

メディアへの発言が許されていないため、匿名を条件に取材に応じた事情に詳しい関係者2人によると、売却交渉は現在進行中であり、計画が変更される可能性もある。ソフトバンクグループが同事業の一部を保有し続けるかどうかは明らかになっていない。

ドイツの産業用ロボットメーカー、ハーン・グループによる支援を受けるユナイテッド・ロボティクス社は10月から、販売が振るわなかったロボット、「ペッパー」と「NAO」の欧州における販売代理店となった。

ユナイテッド・ロボティクス社は売却交渉に関するロイターの取材にコメントを控えた。ソフトバンクグループは、「ペッパー」の事業を継続するとしている。

ロイターは6月、ソフトバンクグループがペッパーの生産を昨年中止し、世界的にロボット事業の人員削減を進めていると報じた。フランスでは従業員約330人のうちおよそ半数を減らした。ソフトバンクグループは2012年にフランスのロボットメーカーのスタートアップ企業であるアルデバランを買収し、アルデバランは独自の技術を使って「ペッパー」を開発した。

同関係者や掲載された求人情報によると、士気の低下からさらに多くの従業員が退職したため、ソフトバンクは中核的な機能を補うためにさらに求人を出さざるを得なくなった。

同社のウェブサイトによると、ドイツとオーストリアに拠点を持つ。関係者2人によると、先ごろソフトバンクグループのロボット事業を退職した営業などの従業員を雇い入れた。

ロイター通信が以前に報じたところによると、ソフトバンクグループは、欧州の従業員と日本の経営者との間の文化的溝に悩まされており、同グループは老朽化したペッパーの在庫や劣化しつつある部品の在庫を抱えている。

ユナイテッド・ロボティクス社は、「ペッパー」や小型ヒト型ロボットの「NAO」のほか、人間と協働が可能な産業用ロボット「Sawyer」などのロボットを販売している。

今回の売却は、「ペッパー」の販売が振るわなかったことで、ソフトバンクグループが他社が開発した製品の販売に力を入れるなか、交渉が開始された。

ソフトバンクグループは、英国に販売拠点を置く一方、フランスの事業への依存を減らしつつある。

関係者2人とロイターが閲覧した文書によると、フランスのソフトバングのエンジニアらは、「プラトン」という名の給仕ロボットの開発を行う極秘プロジェクトに取り組んでいた。

しかし、この関係者によると、日本の本社の幹部らがこのロボットの発注を延期した。同時に、ソフトバンクグループは、他社が開発した類似のロボットを販売する契約を締結し、自社開発の製品は市場に出る機会が減りつつある。

ロイター

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