
リヤド:サウジアラビアの石油大手アラムコ社は、11月29日にジャフラ非在来型ガス田の開発を開始する。
サウジアラビアの上場企業サウジ・アラムコは、このガス田が同国で最大の非随伴ガス田であるとしている。
このプロジェクトは、同国の非在来型資源の商業化と、サウジアラムコのガス事業の拡大を推進する動きの一環として実施される。
170km×100kmに及ぶサウジアラビア最大の天然ガス田には、200兆立方フィートの豊富な生ガスが眠ると推定される。
エネルギー省の発表によると、ジャフラ開発により、サウジアラビアは2030年までに天然ガス生産量で世界第3位になるとされる。
アラムコは、ジャフラガス田からの生産を2024年初頭に開始し、2036年には一日毎に約22億立方フィートのガス生産を見込んでいる。また同ガス田では、一日約4億2,500万立方フィートのエタンと約55万バレルのガス液およびコンデンセートを生産できる。
サウジアラムコ社は、ジャフラ開発を最高の環境基準に従って計画している。同社のウェブサイトに掲載されている発表によると、ジャフラの開発は長期的に財政上の効果をもたらすことが期待されており、それはガス田の開発と並行して段階的に同社の業績に現れるものとしている。
このガス田の開発は戦略的な投資機会であり、数年後にはその成果が現れ、国の経済成長を後押しするだろう。
今年、サウジアラムコ社は、新型コロナに対する世界的なワクチン接種キャンペーンによる経済効果と原油価格の回復を受けて、ジャフラの設計、調達、建設パッケージへの入札プロセスを再開した。
また、石油やその派生物をガスに置き換えて発電することで、二酸化炭素の排出量削減というサウジアラビアの目標達成にも貢献する。
東地中海での最近の発見によりカイロからアンカラまでの経済が急速に変化し、その過程で熾烈なライバル関係が生まれる中、ジャフラの開発は、よりクリーンなエネルギーを目指すサウジアラビアだけでなく、世界のガス市場にも影響を与えるだろう。