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フランスはサウジアラビアから「テロ資金対策」を学ぶことができる

ナタリー・グレット氏は、ムスリム同胞団がヨーロッパでのテロ資金調達において依然として重要な役割を果たしていると指摘している。
ナタリー・グレット氏は、ムスリム同胞団がヨーロッパでのテロ資金調達において依然として重要な役割を果たしていると指摘している。
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04 Dec 2021 12:12:34 GMT9
04 Dec 2021 12:12:34 GMT9
  • フランスを代表する政治家・外交専門家が、マクロン大統領のサウジアラビア訪問に合わせてコメントを発表
  • 地域および国際的な政策立案者へのインタビュービデオシリーズ『フランクリー・スピーキング』でグレット氏が見解を述べる

フランク・ケイン

ドバイ:フランスやその他欧州諸国は、サウジアラビアのテロ資金対策のアプローチから学ぶことができると、フランスの有力政治家で外交問題の専門家がアラブニュースに語った。

フランスの上院議員であり、同国の外交・防衛委員会のメンバーであるナタリー・グレット氏は次のように述べている。「サウジアラビアは、テロリズムへの資金提供との戦いという課題において独自の立ち位置におり、その対策活動を非常に真剣に行っています。これは、この課題に関する国際基準に合致しています」

先日、テロ資金対策に関する政策担当者との会合のためにサウジアラビアを訪問したグレット氏は帰国後、同国の過激主義対策センター(エティダル/Etidal)の取り組みや、サウジアラビア中央銀行、金融情報サービスの活動を紹介した。

「ヨーロッパ、特にフランスでは、サウジアラビアをテロリズムへの資金提供と結びつける悪い習慣がありますが、今やそれはただのフェイクニュースであり、私たちはこのイメージを払拭しなければなりません」と彼女は続けた。

エマニュエル・マクロン大統領の王国訪問を目前に控えたグレット氏は、地域や国際的に著名な政策立案者やビジネスパーソンへのビデオインタビューシリーズ『フランクリー・スピーキング』の中で、自身の見解を述べている。

インタビューでは、ムスリム同胞団の脅威の高まりと、関連するテロ資金調達の役割、フランスとアルジェリアの不安定な関係、「ビジョン2030」戦略のもとでのサウジアラビアの改革などについて幅広く語っている。

テロ資金については、サウジアラビアと比較して、フランスのムスリムコミュニティではザカート(喜捨)の寄付が現金で行われており、管理が難しいことを説明した。

「サウジアラビアでは、ザカートを現金で集めることができないシステムを導入しています。すべては特別なNGOへの銀行振り込みとなっています。これは非常に便利で賢い方法であると同時に、非常に安全な方法でもあります」

「ザカートの徴収については、私たちはサウジアラビアを参考にすることができるでしょう。なぜならば、私たちの方法ではお金を追跡することができないからです。もちろん、ザカートのほとんどは良い目的のための寄付でしょう。しかし、そうでない場合もあるので、できるだけ現金を使わないようにすべきです。サウジアラビアが良い例です」と彼女は述べた。

また、ムスリム同胞団がヨーロッパでのテロ資金調達において依然として重要な役割を果たしていることを指摘し、同組織がイスラム社会や人道支援組織において影響力を持っていることを説明した。

「まず、彼らは多くの人道的活動を行っていますが、同じお金を使ってヨーロッパ中のテロリズムを支援しています。私たちは彼らの活動を禁止しなければなりません、絶対に、です。オーストリアはすでにムスリム同胞団の出入りを禁止しており、ドイツも同様です。フランスはまだですが、私は政府に強く働きかけています」と彼女は付け加えた。

グレット氏は、特に「国際イスラム救援機構」(IIRO)の役割を強調した。同団体は、テロ資金を援助し、パレスチナのテロ指定組織ハマスを支援し、その幹部がソーシャルメディアで反ユダヤ的なメッセージを広めていると主張した。

「私たちがすべきことは、資金を追跡し、これらの人々への融資を停止することです。彼らがどのようにお金を集め、そのお金で何をしているのか、しっかりと調査し、テロ資金の提供を絶対に止めなければなりません」

テロリズムの資金調達対策に取り組む王国の決意は、改革計画「ビジョン2030」の下、国内で起きている前向きな変化の一例であり、サウジアラビアの生活に大きな影響を与えている。

「街の変化、国内での若者の幸せそうな様子、そして発展を目の当たりにすると、何かが起こったことは明らかです。それを実現したのが、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の「ビジョン2030」であり、この取り組みは王国に多くの希望をもたらすでしょう」とグレット氏は付け加えた。

フランスのイスラム諸国に対する外交政策については、フランスの植民地時代の歴史がこの問題を複雑にしていると彼女は考察している。「この問題はいつも非常に感情的なものです」

フランスの旧植民地であるアルジェリアについては、マクロン氏の発言やビザの問題などで関係が悪化しているが、グレット氏は「アルジェリアとのつながりは非常に強いものがあります」と述べ、状況の改善を期待している。

また、マクロン大統領が支援のために何度も訪問している危機的状況下のレバノンについては、同国民はフランスのような国に資金援助を求めるのではなく、レバノンの新しい世代の政治家が、海外のタックスヘイブンに保管されている汚職の収益を回収することを期待すべきだと述べた。

しかし、レバノンにおけるヒズボラに対するフランスの政策には反対の意見を述べている。「この15年間、政府はヒズボラに対して、まるで政治的なヒズボラと軍事的なヒズボラが存在していて、軍事的なヒズボラが政治的なヒズボラと話し合うことを禁止しなければならない、というような、非常に奇妙な扱いをしてきました」

「しかし、現実にはヒズボラは1つしかありません。ハマスが1つであるように、ヒズボラも1つであり、軍事的なものと政治的なものがあるわけではありません。同じテロ集団なのです」

グレット氏は、フランス国内のアラブ人やイスラム教徒に対する態度についても批判的な立場を取っている。アラブニュースが調査会社YouGov(ユーガブ)と共同で行った最近の調査では、64%のフランス人が少数民族に対して否定的な印象を持っていることがわかった。

「これは残念ながら事実であり、主要な政治指導者たちがポピュリズムの波に乗っているからだと考えます。これは、彼らが票を集めるのに役立つものなのです」と、来年のフランス大統領選挙に言及した。

「また、黄色いベスト運動(マクロン政権への抗議運動)や街頭での扇動、陰謀論などもあり、すべてが同じ鍋で煮えたぎり、非常に嫌な臭いが漂いはじめています」

グレット氏は、フランス上院の中道派政治団体のメンバーであり、最近世論調査で勢力を伸ばしている右派ポピュリスト、エリック・ゼムール氏の大統領就任の可能性は非常に低く、取るに足らないものと見ている。

彼女は語る。「私は、これらの動きはすぐに崩壊すると思います。小さな火事のようなものです。彼のキャンペーンは崩壊するでしょう。これはフランス的ではない、つまりフランスではありえないことなのです。彼は純粋なポピュリストです。彼にはチームがありません。すぐに資金が尽きて、ゴミの中に消えてしまうことを願っています。なぜなら、彼はゴミ以外の何物にも値しないからです」

彼女は、ブレグジットとボリス・ジョンソン政権の誕生以来、緊張が高まっているフランスとイギリスの関係が改善されることへの期待を表明する一方で、英仏関係における「誤解」は、フランスの軍事指導者ナポレオン・ボナパルトにまで遡ると指摘した。

最新の問題である英仏海峡を渡る難民の移動について、グレット氏は「耐え難い状況」としながらも、フランスや他のEU諸国に比べて英国では難民に高い水準の社会福祉が提供されていると指摘した。

「イギリスが移民を惹きつけているのは、彼らにとって住みやすく、補助金や援助を受けやすいからだと思います。ですから、イギリスが移民に対してもっと制限的になることで、魅力的に見えなくなることが鍵の一つかもしれません。」

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