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日本円、黒田総裁の発言を受けて一時的に回復

黒田東彦日本銀行総裁。(AFP)
黒田東彦日本銀行総裁。(AFP)
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18 Apr 2022 08:04:38 GMT9
18 Apr 2022 08:04:38 GMT9

円相場は、月曜日に日本の政治家の発言によって20年来の円安水準に下落した後、束の間の安らぎを得た。祝日で米ドル取引が他のほとんどの通貨より狭い範囲に留まったためだ。

アジア市場序盤、円は20年ぶりの安値となる126.795円まで下落したが、黒田東彦日本銀行総裁と鈴木俊一財務大臣が懸念を表明し、126.25円まで回復した。だが、この上昇は短期間で終わり、すぐに126.57円付近に落ち込んだ。

オーストラリア、香港、その他のアジア地域におけるイースター休暇のため、他の通貨の取引は鈍化し、ドルはタカ派の米連邦準備制度理事会の支持を受けて堅調を維持した一方、ユーロはユーロ圏の金利上昇時期が明確でなかったことで停滞した。

月曜日の安値で、円は3月初めの水準より10%近くの円安となった。先週はドルに対して2%近く下落し、6週連続のマイナスを記録した。

BBH Global Currency Strategyの通貨戦略責任者であるウィン・シン氏は、ドルは2002年の高値135.15円付近までは、さらなるドル高の可能性を止める重要なチャートポイントがないように見えると語る。

「為替介入のリスクは低いと見ている。日銀が超ハト派的なスタンスを変えるまでは、金融政策の相違による円安が続き、介入による継続的な影響はほとんどないと思われる」と、シン氏は書いている。

日本の政治家は、円安に対する懸念をはっきりと表明している。特に、4月11日に1ドル125円台まで下落した後には顕著だ。

日銀は直近の4月27日~28日の金融政策決定会合でインフレ圧力の高まりを認めるのみでそれ以上はしないと予想されているが、アナリストは、円安が黒田総裁にゼロ金利、イールドカーブ・コントロール政策にすぐに着手するようプレッシャーを与えているという。

黒田総裁は月曜、円安が企業収益に影響を与える可能性がある一方で、緩和政策からの脱却を議論するのは時期尚早であると明言した。

岸田文雄首相は金曜日、中央銀行の金融政策は2%のインフレ目標を達成することを目指しており、為替操作は目標ではないと述べた。

鈴木財務大臣はこの数週間に何度か、原材料のコスト上昇を販売価格に転嫁できなければ、この円安は日本経済にとって「悪い円安」であると警告している。

 

JPモルガン証券のアナリスト、ベンジャミン・シャティル氏と中村蒼介氏は、「悪い」という言葉が使われたことは姿勢の変化を示していると見る。

「我々は以前から、円安に政治的影響を引き起こす力が十分にあれば、日銀は目をつぶる必要があるかもしれないと主張してきた」と彼らは金曜の記事で書いている。

「円ショートポジションに頼るリスクは、黒田総裁のこれまでの円安に対する肯定的な評価が変化する可能性だ」

一方、月曜には世界的な供給不安が原油価格をさらに上昇させ、エネルギー輸入国である日本経済にとって逆風となった。

タカ派のFRB


ドルは対ユーロで2年ぶりの高値に近い水準で推移しており、これはFRB高官による絶え間ないタカ派的な発言によるものだ。

ユーロは、2020年4月以来の水準となる先週の安値1.0758ドルを割り込んだところで、1.08ドル前後で横ばいとなった。

FRBは先月、今年から来年にかけて行うと予想されている、40年来の高いインフレ率を引き下げるための一連の利上げの初回を実行した。ニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁は木曜に、来月の半ポイントの利上げは「非常に合理的な選択肢」であると述べ、クリーブランド連銀のロレッタ・メスター総裁は利上げを急ぐべきであると示唆した。

先週、欧州中央銀行は、その特徴的な景気刺激策を第3四半期に終了する計画であると認めたが、ECB金利の上昇開始時期については明確な時間枠はなく、政策は柔軟ですぐに変更可能であると強調した。

一方、豪ドルは0.7383ドルと1ヶ月ぶりの安値近辺で推移している。

暗号通貨ビットコインは4万ドルの大台をまたいで推移し、最終的には39748ドルで取引された。

ロイター

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