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サウジアラビアがフランスの機関の支援でアルウラに可能性を見出す

22 Feb 2020
サウジアラビアのビジョン2030の下で、アルウラは世界「最大の生きた博物館」になるだろう。
サウジアラビアのビジョン2030の下で、アルウラは世界「最大の生きた博物館」になるだろう。
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Updated 22 Feb 2020
22 Feb 2020
  • Afalulaはビジョン2030の要であるサイト開発に貢献している
  • 王国はアルウラを世界最大の「生きた博物館」、そして主要な遺産観光地にしようと模索している

ランダ・タキエディン、パリ

ジェラード・メストラレ氏は仏アルウラ開発庁(Afalula)の責任者である。サウジアラビアの史跡アルウラは急速に国際的な文化的観光スポットになりつつある。

サウジアラビア北西部にあるアルウラは、その自然の美しさと考古学的な多様性で知られる。

ここでは、国内外のアーティストの作品を場所に合わせて展示した野外アート・インスタレーションや、世界的に有名なスターが出演する音楽フェスなど、大規模なイベントが開催されてきた。

2月の初め、同国がアルウラを世界最大の「生きた博物館」として、また、文化や芸術、アドベンチャー、遺産における主要な観光地として開発しようと計画していることが発表された。

アルウラの写真や映像が訪問者を迎え、フレグランスで有名なフランス南部の町グラースの専門知識を用いてアルウラで生産された香水が鼻孔をくすぐる、仏アルウラ開発庁(Afalula)のパリ事務所で、メストラレ氏がアラブ・ニュースに話をした。

彼は、同庁とフランスが、ムハンメド・ビン・サルマン皇太子のビジョン2030改革計画の要であるサイトの開発にいかにして貢献するかについて語った。

「エマニュエル・マクロン仏大統領は、私をアルウラ開発庁のトップに任命しました。なぜなら、私は以前、重要な世界的プロジェクトに貢献し、湾岸諸国での水処理や海水の真水化、発電に多額の投資をしていたエンジー社とスエズ社を経営していたからです」とメストラレ氏はアラブ・ニュースに言った。

右はAfalulaのパリ事務所。 (AN photo by Huda Bashatah)

「マクロン大統領が皇太子に会った際、皇太子は彼にアルウラ開発へのフランスの支援を求めました。そこで大統領は私に、開発についての交渉と、アブダビでのルーブル美術館のための仏機関をモデルにした、アルウラのための仏機関の設立を任せました」と彼は話した。

「2018年4月に皇太子がパリを訪問する前に、私たちはアルウラ王立委員会(RCU)と交渉し、準備を整えました。協定は皇太子の訪仏中にエリゼ宮殿で調印されました」

メストラレ氏は、同庁の設立は、フランスとサウジアラビア間の取り決めで明確に定められたと話した。

「私たちには2つの役割があります。1つはRCUと共同でプロジェクトを計画すること、もう1つは、エンジニア、建築家、都市計画、道路のインフラ整備、エネルギー、交通、水、料理研修といった計画の全分野で幅広いフランスの専門知識を結集することです」と彼は言った。

 「アルウラで有名なフランス人シェフたちとの交流はありますが、若いサウジアラビア人もフランスで料理の研修を受けています。また、ルーブル美術館やシャンボール城、ヴェルサイユ宮殿などフランスの主要文化施設から支援を得たり、観光やホテル、保安に関するフランスの知識を利用したりしています」

彼によると、チームは30人の優秀な人材で構成されている。建築・都市計画部門を率いるのは、フランス最大の建築会社AREPの前社長兼創設者、エティエンヌ・トリコウ氏だ。

サウジアラビアによれば、トリコウ氏は非常に有能だったため、フランスのチームとRCUのチームの両方を1つにまとめる責務を与えられた。

アルウラ開発庁のトップ、ジェラード・メストラレ氏。

同庁の観光・ホスピタリティ部門の責任者でエッフェル塔運営会社CEOのニコラス・ルフェーブル氏は、このサイトを持続可能な観光の旗手にする任に当たる。

メストラレ氏は次のように述べた。「保安部門のトップは、元パリ司法警察長官のベルナール・プティ氏です。植物系の製品やコンセプトについては、考古学、民族植物学、芳香植物研究で20年以上の経験を持つエリザベス・ドディネ氏がいます」

「そして人事担当のレジ・ダントー氏や、水と環境を担当するシャルル・ショーミン氏、農業担当のステファン・フォーマン氏、科学担当のジャン・フランソワ・シャルニエ氏がいます」

「明白ですが、このサウジアラビアのプロジェクトをすべての意味で成功に導くために、私たちは非常に深い専門性を活用しています。」

メストラレ氏は、マスタープランでは、このプロジェクトがリゾートやホテル、ミュージアムと共に10〜20年後にどうなっているかを示しており、8つの博物館を建設する計画がある、と述べた。

あるプロジェクトは、アブダビにルーヴル美術館を建てたフランスのスター建築家ジャン・ヌーヴェル氏によるものだ。ヌーヴェル氏はシャラン自然保護区のホテル複合施設を設計している。このプロジェクトは、RCUが公式に設立されるまでは皇太子のアイデアだった、とメストラレ氏は言った。

ホテル複合施設の建築コンペが開催され、ヌーヴェル氏が優勝した。 「私は彼を選んだ国際審査員の一員でした。彼のプロジェクトは本当に素晴らしいものです」とメストラレ氏は話した。

「それは岩の中にまるごと建設されるため、自然保護区への影響が最小限で済みます」

アルウラのプロジェクトは小さな町ほどの大きさのサイトにあり、Afalulaは将来の開発に参加する。

「投資額は数十億になりますが、サイト、その自然の特色、遺産、持続可能な開発のための原則とルール、そして地元住民への影響を配慮することが不可欠です。なので、これは複雑な課題です」とメストラレ氏は述べる。

「これらの原則は、皇太子のビジョン2030の一部であり、フランスとサウジアラビア間の取り決めの一部として含まれています。フランス企業は他の会社と同様に入札に参加しますが、私たちは彼らを支援し結集します」

サウジアラビアは、2035年までにアルウラの訪問者数を年間200万人にすることを目指す。同地域の保護と促進を担うRCUの推定では、このプロジェクトは67,000人超の雇用を創出し、その半数近くは観光部門の労働者となる。

文化および自然遺産を含むアルウラの約80%が保護されるだろう。

メストラレ氏は、最初のマスタープランは6か月で完了する、と述べる。 「サウジアラビアの魂に触れ、大きな影響を与えるこのプロジェクトに関与できて非常に嬉しく思います」と彼は言った。

「このプロジェクトはこの王国の7,000年の歴史と繋がっており、サルマン王とムハンメド・ビン・サルマン皇太子は、それを開発することによって、この歴史を国民に伝えたいと思っています。私たちの役割は、この目的を果たすためにフランスの専門知識を活用することです」

アラブ文明に関する大規模な研究センターと、8つのミュージアムがそこにできる予定だ。

1つのミュージアムは現代美術専門で、Afalulaはポンピドゥー美術館など重要なフランスの文化機関の参加を頼りにしている。

また別のミュージアムはナバテア王国時代専門で、その他のミュージアムは馬や天文学、鉱物、香水、オアシスに焦点を当てる。

 メストラレ氏によれば、12月初頭から10週間、毎週末に行われるウィンター・アット・タントラ・フェスの2年目において、フランス料理は目玉の1つだ。

「コンサートホールやフェス用の住宅が砂漠に建てられました。ナバテアの墓に囲まれた神秘的なスポットには、ミシュランで星を獲得したフランス人シェフ達が訪れ調理をする屋外レストランがあります。3つ星レストラン2店と2つ星レストラン1店を所有するアン・ソフィー・ピック氏もその1人です。

最初に来た女性フランス人シェフはエレーヌ・ダローズ氏でした。他の素晴らしいシェフ達には、パリのレストラン『ルドワイヤン』のヤニック・アレノ氏や、パリのレストラン『グランヴェフール』のシェフであるガイ・マーティン氏、そして、サントロペの『シュヴァルブランホテル』の3つ星シェフで、パリのサマリテーヌ百貨店に『シュヴァルブラン』を開店するアルノー・ドンケレ氏がいます」

アルウラのプロジェクトは、この王国を世界に向けて開くことを目指している、とメストラレ氏は述べ、次のように付け加えた。

「このプロジェクトを必ず、持続可能な開発、環境の健全さ、そして全地元住民への影響に配慮したものにしたいです」

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