
ファハド・アブルジャダイエル
リヤド:サウジアラビアは9月11日から13日まで、リヤドにて「海水淡水化の未来国際会議」を開催し、海水淡水化分野における技術革新と起業家の活動の機会について話し合う。
多くの政策立案者や、開発者、請負業者、研究者、先駆者らが出席し、この分野の将来について話し合うこととなる。
1932年の同会議開始以来、海水淡水化産業において、サウジアラビアは世界的に著名な主要国となっている。
塩水転換公社が発表した報告書によると、サウジアラビアの現在の海水からの淡水生産量は1日あたり790万立方メートル以上にのぼり、これは湾岸地域の55%、世界の海水淡水化の22.2%に相当する。
淡水資源の不足により、同国では海水淡水化が水の自給自足達成に不可欠となっており、業界の報告によると、2040年までに水の消費量が1日あたり1230万立方メートルに達すると予想されるなど、状況は危機的である。
米国−サウジ・ビジネスカウンシル(USSBC)によると、サウジアラビアは 2002年に民間部門の参加を得て、建設・所有・運営および建設・所有・運営・譲渡形態による独自の水・電力プロジェクトの開発を開始している。
いくつかの代表的なプロジェクトのうちの1つに、1日あたり45万立方メートルを送り出し、200万人近くに供給するシュカイク海水淡水化プラントがある。
2015年、サウジアラビア海水淡水化公団(SWCC)は72億ドル規模のラス・アル・カイール海水淡水化プラントの操業を開始し、国内の供給に1日あたり100万立方メートル以上を追加したと、米国−サウジ・ビジネスカウンシル(USSBC)は報告している。このプロジェクトには2,400メガワットの発電所も含まれており、このような規模で建設されたのは初めてである。
2020年9月に操業を開始したアルホバル海水淡水化プラントは、1日あたり21万立方メートルの水を生産する。
また、SWCCは2024年までにアルシュカイク、アルショアイバ、ジュバイル、アルクホバールなどさまざまな都市で6つの海水淡水化プラントを開設する予定だ。このうち2つのプラントは2022年後半までに操業を開始する予定である。
各プラントの消費電力は1立方メートルあたり1.7キロワット未満となり、水の生産コストは1立方メートルあたり1.54サウジアラビア・リヤル(0.42ドル)から1.3サウジアラビア・リヤルまで削減される。
SWCC総裁のアブドゥッラー・アル・アブドゥル・カリム氏はアラブニュースに対し、「このように最小限のコストで生産することで、国内総生産に対するこの分野の貢献度が高まるだろう」と述べた。
2022年3月、サウジアラビアのエネルギー会社であるACWAパワーの声明によると、同社は世界最大のRO型海水淡水化プラントとなった。
サウジアラビアで行われているRabigh 3 IWPという26億サウジアラビア・リヤル規模のプロジェクトは、メッカとジェッダの最大100万世帯のために1日あたり60万立方メートルもの供給を開始した。
「現在、私たちは1日あたり640万立方メートルのポートフォリオを持ち、海水淡水化プラントは建設中及び操業中である。つまり、サウジアラビアの企業であるACWAパワーは、海水淡水化の事業者として現在世界のトップに立っているのだ」と、ACWAパワーの水・技術サービス担当副社長、タリク・ナダ氏は述べている。
同社はアブダビにさらに大規模なプラントを建設中で、2022年の第4四半期に操業を開始する予定だ。
タウィーラと名付けられたこのROプラントの生産能力は1日あたり90万9000立方メートルになる予定である。