日本の株式は木曜、値上がりして終了した。前日の急落を受け、投資家が株を買い戻した。観光業の立ち直り期待から旅行関連株が相場回復をリードした。
日経平均株価は3ヶ月ぶりの下げ幅となった前日の取引からやや回復し、0.21%高の27,875.91だった。より幅広い銘柄が対象のTOPIXもじりじりと上昇し、0.15%高の1,950.43となった。
「前日の反動。昨日の市場は下がりすぎた」と、東海東京調査センターの鈴木誠一チーフエクイティマーケットアナリストは述べた。「しかし、米国株の夜間取引で上昇が限定的だったため、反発力は小さい」
水曜のNY市場は、方向感のないまま値上がりして終了した。予想通りのインフレ報告が火曜の売りの流れを概ね食い止め、投資家が「一時停止」ボタンを押した形となった。
日本では、衣料品店のユニクロを経営するファーストリテイリングが0.73%上昇し、日経平均を最も押し上げた。一方、チップ製造装置メーカーの東京エレクトロンは1.14%上昇した。
ソフトバンクグループは0.61%値上がりした。この技術発明企業が、おそらく自己資金を使って第3のビジョンファンドを立ち上げることを検討しているとの報道が、買い材料となった。
航空株および鉄道株はそれぞれ1.77%および1.08%上昇した。日本が世界の観光旅行の回復から恩恵を受けることを目的に、10月に所定の観光客に対してビザを免除すると共に、1日の入国者数の制限を撤廃するとの見込みが報じられたことを受け、買いが入った。
ホテルを所有・運営していることが多い不動産開発会社も1.49%値を上げた。
出版社のKADOKAWAは、同社会長が贈賄の疑いで東京地検に逮捕されたことを受け、8.72%の急落となった。
ロイター