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サウジアラビアと近隣諸国、米国連邦準備制度理事会による利上げを受けて利上げへ

サウジアラビア中央銀行はリバースレポ金利を50ベーシスポイント引き上げて4.50%とした。(提供写真)
サウジアラビア中央銀行はリバースレポ金利を50ベーシスポイント引き上げて4.50%とした。(提供写真)
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16 Dec 2022 05:12:58 GMT9
16 Dec 2022 05:12:58 GMT9

ドニア・ディアエッディーン

リヤド:全世界的に物価上昇との戦いが続く中、サウジアラビアおよび近隣諸国は、米国連邦準備制度理事会が予想通り政策金利水準を50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げる決定を行ったことを受けて金利引き上げを行った。

サウジアラビア中央銀行(通称SAMA)は、レポ金利とリバースレポ金利を50ベーシスポイント引き上げ、それぞれ5%と4.50%とした。この決定は、金融安定の維持および財政安定の支援という中央銀行の目的に沿ったものであるとしている。

米連邦準備制度理事会(FRB)は14日水曜日、金利を0.5%引き上げ、目標レンジを15年ぶりの高水準となる4.25%から4.5%に到達させた。

連邦当局者は、来年まで金利を高く維持し、2024年まで引き下げは行わないとの見通しを示した。サウジアラビア中央銀行(通称SAMA)は、レポとリバース・レポの金利をそれぞれ50ベーシスポイント引き上げ、5%と4.50%とした。この決定は、金融の安定を維持し、金融の安定を支援するという中央銀行の目的に沿ったものであるとしている。

米連邦準備制度理事会(FRB)は19日、金利を半ポイント引き上げ、15年ぶりの高水準となる4.25%から4.5%の間の目標レンジに到達させた。

連邦当局は、来年1年間は高金利を維持し、2024年まで利下げは行わないとの見通しを示した。 

米国・サウジアラビアビジネス評議会のエコノミストであるアルバラア・アルワジール氏はアラブニュースに対して、FRBによる今回の利上げは「部分的には歓迎できる展開と言えます。今年は合計7回の利上げが行われ、うち4回は連続して75ベーシスポイントの利上げとなった後ですから」と述べた。

一方、量的引き締めの最も厳しい局面は「峠を越した」かもしれないようだという。

アルワジール氏は「一方で、米国のインフレ率が7.1%と依然として高いことを考えると、未だ大きな懸念があります」と述べ、労働市場の逼迫や賃金上昇といった競合要因があるため、2023年にはペースが遅くなるとはいえ、今後も金利引き上げが予想されると付け加えた。

レポ金利は主にインフレ抑制に利用され、商業銀行が証券を活用して資金を借り入れる際に課されるものだ。他方、リバースレポ金利は、銀行が余剰資金を預ける際に得る利息金利であり、流動性を高めるために使われる。 

アルワジール氏は、金利の引き上げは信用需要の低下を招き、今年一年を通じて見られたように、金融資産に悪影響を及ぼすと指摘した。

「サウジ証券取引所の総合株価指数は今年に入ってから既に9%下落していますが、金利引き上げによって、さらなる株価の下落圧力が生じるでしょう」

湾岸協力会議の諸国は35年以上にわたり自国通貨を対ドル固定相場としており、以下のとおり利上げを行った。

オマーン中央銀行は15日木曜日、レポ金利を50ベーシスポイント引き上げて5%とし、世界および国内の市場を引き続き注意深く監視し、必要な措置を講じると発表した。 

カタール中央銀行も預金金利、レポ金利、および貸出金利を50ベーシスポイント引き上げ、それぞれ5%、5.25%、5.5%とした。 

バーレーン中央銀行は、主要政策金利、翌日物預金金利、4週間物預金金利、および貸出金利をそれぞれ50ベーシスポイント引き上げ、それぞれ5.25%、5%、6%、6.5%と定めた。

アラブ首長国連邦中央銀行は、翌日物預金制度に適用される基準金利を3.9%から4.4%へと50ベーシスポイント引き上げた。 

サウジアラビア、アラブ首長国連邦、バーレーン、およびカタールは、2022年、米連邦準備制度理事会の引き上げに対応して、主要政策金利を同時にほぼ同額引き上げた。 

アラビア湾岸諸国は、米連邦準備制度理事会の利上げの動きに合わせて、3月、5月、6月、7月、9月、および11月に利上げを実施した。 

クウェートはアラビア湾岸諸国とは異なり、通貨バスケットとの固定相場制を採用しており、物価上昇に対するかなり強気な見通しを反映した、異なる態度をとっている。 

他のアラビア湾岸諸国が5月と6月に50ベーシスポイントの利上げを行う中、クウェートは25ベーシスポイントの利上げにとどまった。   

11月にはクウェートは利上げを見送った。一方、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、およびバーレーンは75ベーシスポイント、カタールは50ベーシスポイントの利上げを行った。 

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