
農林水産省は3日、2022年の日本の農林水産物輸出額が前年比14.3%増の1兆4100億円(110億ドル)となり、10年連続で過去最高を更新したと発表した。
多くの国で新型コロナウイルス・パンデミックのために落ち込んでいた外食需要が回復し、輸出が増えた。現地の小売店や電子商取引経由の需要も引き続き堅調で、対米ドルでの円安も支えになったという。
農産物輸出は前年比10.3%増の8,870億円、水産物は同28.5%増の3,873億円となった。林産物は11.9%増加し、638億円になった。
輸出額が大きく伸びたのは、中国や米国向けのホタテ貝などの水産物、中国向けのウィスキーや日本酒などのアルコール飲料、香港や台湾向けの青果物、ベトナム向けの牛乳・乳製品である。
だが、欧米向け輸出は、昨年後半の高インフレによる消費減速の影響を受けたという。
同省当局者によると、世界的な日本食ブームを生かして、日本は予定の2025年より早期に、輸出額の2兆円への引き上げ目標の達成を目指している。
ロイター