• 個人向け、法人向け、機関投資家向け銀行業務およびトレジャリーサービスを提供するスタンダードチャータード銀行は、第1四半期に21％の利益増加を報告

サラ・グラブ

ロンドン：サウジアラビアは「成長と将来性」があり、この地域と世界に大規模な銀行業務の機会をもたらす重要な市場であると、銀行幹部が26日に述べた。

英国に本拠を置く多国籍銀行スタンダードチャータードのサウジアラビア支店の最高経営責任者（CEO）であるマゼン·ファハド·アル·ブニャン氏は26日、同行の第1四半期決算発表と同時に行われた英国ロードショー（機関投資家に向け会社説明会）に合わせ、「サウジアラビアと英国のビジネス、貿易、投資のパートナーシップは非常に強力で歴史的なものです」とアラブニュースに語った。「サウジアラビアと英国の貿易回廊は非常に強力です。昨年は153億サウジアラビア·リヤルを記録し、外国直接投資を除いて47パーセントの成長でした。その外国直接投資額は、およそ51億リヤルでした。両国にとっては意義深い重要なものであり、私たちも関与したいと考えています」

スタンダードチャータードはサウジアラビア資本市場で営業するための認可を取得し、2011年からサウジアラビアで事業を展開しており、すでにアラブ首長国連邦（UAE）でも同様の認可を取得しているほか、年内にはエジプトでも同様の認可を取得する予定である。同行はすでに中東·北アフリカ地域の18か国に進出しており、アル·ブニャン氏は、同行がこの地域に対して「非常に明確な戦略」を持っていると述べた。

「私たちにとって見知らぬ市場ではありません」とアル·ブニャン氏は言う。そして、「実際、私たちにとって非常に重要な市場です。提供サービスをローカライズし、現地にチームを派遣し、現地に能力をもたらし、デジタルシステムに投資し、人材であれ革新的な製品であれ、私たちのクラス最高の専門知識をもたらすため、引き続き投資していきます」と続けた。

個人向け、法人向け、機関投資家向け銀行業務およびトレジャリーサービスを提供する同行は、金利上昇によりキャッシュマネジメント業務および小口金融業務での利益が増加したことから、第1四半期の利益が予想を上回る21％増と非常に好調だったことを発表した。

報告によると、アフリカおよび中東地域の利益は9%増加したが、為替レート変動の影響を排除した場合は31%増加した。これは、キャッシュマネジメントおよび小口預金収入の好調な伸びにより収益が26%増加したためである。

「当地域のインフレ圧力を反映した恒常通貨ベースでの14％の費用増加により一部相殺されました。減損純額は2,600万ドルで、前年比1,800万ドル減となりました」とアル·ブニャン氏は付け加えた。

「銀行全体としては、2014年以来ではずば抜けて最高の四半期業績を達成しており、流動性は非常に高く、資産内容も多様化しており、2024年の目標達成に向けて順調に進んでいます」とも述べた。

「当行の2024年の目標は、有形自己資本利益率（ROTE）14％を達成することですが、サウジアラビアでは、事業と運営をさらに強化し、私たちの能力を現地にもたらしてグローバル顧客とも現地顧客とも連携することを目指し、サウジビジョン2030の実現とそのための支援に取り組みます」

また、新型コロナウイルスのパンデミックなどの危機の間でさえ、依然として好調を維持し続けているとし、当行はいかなる課題にも直面しておらず、「より多くの機会があるだけだ」と主張した。

アル·ブニャン氏はまた、「その他、スタンダードチャータードはサウジアラビアにおいて地元の人材の育成や国内の主要な利害関係者との関与を行っており、そして（女性のデジタル起業家の）支援に焦点を当てた「Women in Tech」プログラムも開始しました。これは非常に内容の濃いプログラムで、非常にやりがいのあるものでもあります」

そして、サウジアラビアの労働市場における女性の参加率は37％と過去最高を記録していることも指摘した。

サウジアラビアと英国のビジネス、貿易、投資のパートナーシップは非常に強力で歴史的なものです。

スタンダードチャータード·サウジアラビアCEOのマゼン·アル·ブニャン氏

また、サウジアラビアの人口の70％が30歳以下であることから重要とされる、いくつかの若者の取り組みについても言及した。「現地の人材は若さにあふれています」

スタンダードチャータードは、若者に焦点を当てた「Future Makers」というグローバルコミュニティプログラムを展開している。教育、雇用適性、起業家精神に焦点を当てたこのプログラムは、すでにサウジアラビア、UAE、バーレーンに導入されており、エジプトでも導入を検討しているとアル·ブニャン氏は述べた。

「（若者に）将来の就職と職務に必要なスキルを提供するものです」

スタンダードチャータードは、2021年にサウジアラビアのムハンマド·ビン·サルマン皇太子が立ち上げた「サウジ·グリーン·イニシアティブ（SGI）」と「中東グリーン·イニシアティブ」の実現にも尽力していると、アル·ブニャン氏は語った。

「このイニシアティブは非常に包括的であり、他の地域が導入するときの青写真になる可能性があります。地域として、本気でこれらの目標を達成しようとしている姿勢が示されています」とアル·ブニャン氏は付け加えた。