日産自動車が、新型肺炎の感染拡大に伴う中国からの部品調達の遅れで、子会社の日産自動車九州(福岡県苅田町)の四輪車工場について稼働を一時停止することが10日、分かった。14、17両日に生産調整を行う。
新型肺炎の影響で日本の自動車メーカーが国内工場を休止するのは初めて。
中国国内の混乱が長引き、部品供給がさらに滞れば、日本の他地域での生産への影響も懸念される。
日産は中国に置く四輪車工場の稼働再開も延期する方針だ。10日以降の再開を目指していた広東省広州市と遼寧省大連市の工場は17日に延ばす。湖北省襄陽市の工場と河南省鄭州市にある工場はそれ以降に再開させる考え。湖北省の工場は14日以降の再開を目指していた。
日本の自動車メーカーでは中国での操業再開の動きがある一方、トヨタ自動車が17日以降に再開時期を延期するなど、企業活動の混乱収束は見通せていない。
中国での部品供給の状況に加え、操業再開を決めても工場へ現地従業員が集まるかどうかなど不透明な部分も多い。本格稼働までには時間を要しそうだ。
JIJI Press