
リヤド:経済活性化と国際貿易における世界的地位の向上を目指し、サウジアラビアは「国際物品売買契約に関する国際連合条約(以下:CISG)」に加盟した。
CISGは多国間で統一された国際売買条約であり、締約国間の法的障壁を取り除き、グローバルな物品契約に一貫したルールを提供することで、国際貿易を促進する国連条約だ。
今回の措置により、サウジはCSIGに加盟する96番目の国家となる。条約は9月1日に正式に発効する。
サウジの今回の発表は、ビジネス部門の成長を加速させ、国内経済と地域および世界の同業者との統合を強化することを目的としたものだが、これはビジョン2030の目標とも首尾よく合致している。
さらに加盟によって、紛争が起きた場合に適用される法律を参照しやすくすることで、紛争を解決するための代替手段がサポートされることになる。
ただし、同国がイスラム法で禁止されているリバー(利子)に関する、CSIGの第III部を適用除外とする予定であることは注目に値する。
サルマン国王主宰の閣僚会議は6月、サウジのCISGへの加盟計画を支持した。加盟によって、国内の契約制度が強化されるだけでなく、国際貿易に従事する企業にとっても明確な後押しとなる。
CISGの下では、売り手は所有権の移転と契約の仕様書に沿った商品の納入を義務付けられ、買い手は支払いと商品の受領に責任を負う。条約違反が起きた場合、被害を受けた当事者は契約の履行、損害賠償、また契約の解除を求めることができる。
さらにCSIGによって、世界19位の輸出国、同20位の輸入国であるサウジは、取引コストを削減し、ビジネスの確実性を高めることができるだろう。
貿易の促進に加え、CSIGが紛争解決プロセスの簡素化にも貢献し、国際的な商取引に関わるすべての当事者にとって有益な環境を醸成することが見込まれる。