
東京:2025年国際博覧会(万博)が日曜日に大阪で開幕するが、オンライン情報や大量観光の時代において、万国博覧会の目的とは何だろうか?
5年ごとに何百万人もの来場者を特定の都市に集めるこの大イベントは、1851年にロンドンのクリスタル・パレスで開催された大博覧会にさかのぼる。
160の国と地域が6か月にわたる大阪万博で技術的・文化的な成果を披露しようと準備を進める中、AFPは万博の意義について考察する。
産業革命の幕開けにパリで開催された万国博覧会を発展させた形で、大英帝国は40カ国から1万4000人の出展者を迎えるために巨大なガラス建築のクリスタル・パレスを建設した。
これが万博現象の始まりであり、その後数十年にわたって、ケチャップ、電話、X線装置など数え切れないほどのテクノロジーが世界に紹介された。
1889年のパリ万博では、一時的なアトラクションとしてエッフェル塔が建設され、1937年にはパブロ・ピカソの反戦絵画「ゲルニカ」が初めて公開された。
歴史的に見ると、万博では新しい技術が展示されただけでなく、当時の植民地から連れてこられた人々を人種差別的に展示することもあった。
現在でも未来技術の展示は行われているが、インターネットやマスメディア、海外旅行の低価格化により、万博は時代遅れになったという意見もある。
また、紛争や貿易戦争といった世界的な混乱により、万博で喧伝されてきた団結や発展といった理想主義的な価値観に疑問を投げかける声も聞かれる。
しかし、2025年の大阪万博の主催者は、国と国との直接的な交流や、そこから生まれる「思いがけない出会い」は依然として重要であると強調している。
「人間は、集まり、交流し、共有することで、少しずつ進歩してきた生き物だ」と彼らは述べている。
今年の目まぐるしい数の展示物の中には、火星から飛来した隕石、幹細胞から培養された拍動する「心臓」、そして世界最大の木造建築構造物などがある。
1928年以来、パリに本部を置く国際博覧会事務局が万博を運営している。180カ国以上が加盟しており、総会の投票で開催都市が選ばれる。
大阪では1970年に6400万人が訪れた万博が開催されており、これは2010年の上海万博までの最多入場者記録となっている。
かつてアメリカでは、万国博覧会(通称)が頻繁に開催され、シアトルのスペースニードルやニューヨーク市のユニスフィアなどのランドマークが残された。
しかし、世界最大の経済大国では1984年以来開催されておらず、一部の専門家は、その人気はオリンピックやディズニーランドなどのアトラクションに追い越されたと指摘している。
万国博覧会では建物が主役となることが多く、今年も例外ではなく、各国が趣向を凝らしている。
中国館は書道作品を思わせるデザインで、日本人建築家隈研吾氏によるポルトガル館は「海の動きを想起させる」ロープが特徴的だ。
スペインのア・コルーニャ大学のアイザック・ロペス・セザール氏は「万国博覧会は常に、そして今も、建築の実験の場として機能している」と語る。
「新しい建築様式、新しい素材、新しいデザインや構造、そして一般的に建築に適用される新しい技術的進歩が試されるフォーラムを提供している」とAFPに語った。
持続可能性というテーマは、エコロジカル・フットプリントを最小限に抑えることを目指す、まるで宝石のようなスイス館を含め、万博全体に貫かれている。
しかし、世界博覧会は一時的なイベントであるという批判を受けており、10月以降、大阪の人工島はカジノリゾート建設のために撤去される予定である。
日本のメディアによると、ほとんどのパビリオンを囲む巨大な木造建造物「グランドリング」の12.5%のみが再利用されるという。
AFP