
Shams El -Mutwalli ドバイ
Engageと呼ばれる太陽電池を搭載したゲームボーイが最近公開された。このプロジェクトは、ノースウェスタン大学とオランダのデルフト工科大学の研究者が主導した。
「ボタンを押すと、Engageはそのエネルギーを、ゲームをプレイするための動力に変換します」と、研究者で助教授のジョサイア・ヘスター氏は話す。
この研究はまだ実験段階だが、Engageは長期的には持続可能なゲームを可能にすることを目指している。
Engageはバッテリーなしで動き、動作は断続的だが、1秒間のシャットダウンを経て簡単に再起動することができる。電力はソーラーパネルやボタンを押すエネルギーにより得ている。
頻繁なシャットダウンにもかかわらず、Engageはチェックポイントを作成し、動作中にデータをバックアップすることができる。
このプロジェクトは、9月15日に開催される「UbiComp 2020」で発表される予定。
今年のUbiCompカンファレンスは9月12日から17日までの間にオンラインで開催され、コンピューティングやテクノロジー関連の研究者や開発者が一堂に会し、成果を議論する場になる。
デルフト工科大学の研究者、Przemyslaw Pawelczak氏は、「このプラットフォームは初歩的なものですが、ユーザーに楽しさと喜びをもたらす持続可能なゲームシステムを作る ことが可能であることを証明しようとしています」と明言した。
Engageには、持続可能なゲームが認知されるようになってきたという大きな背景がある。
国連の環境プログラムによると、ソニー・インタラクティブエンタテインメントやマイクロソフトを含む多くのゲームメーカーは、2019年から環境問題に取り組み始めた。
これらのゲームメーカーは国連の「Playing for the planet」アライアンスに沿って環境問題への取り組みを始めた。
Playing for the planetのウェブサイトは、「アライアンスに参加することで、メンバーはゲームに環境保護活動を統合し、温室効果ガス排出量を削減し、数百万本の木を植えることから製品に含まれるプラスチックの削減に至るまでの取り組みを通じて、地球環境に対する行動計画を支援することを約束している」としている。
ヘスター氏は、環境の持続可能性に加えて、Engageとそのシステムは、バッテリーが不足した場合でもデバイスを動作させることができるため、信頼性も確保されていると強調した。