政府の緊急事態宣言に伴う外食・小売りやサービス業界の対応が8日、ほぼ出そろった。オリエンタルランドは運営する東京ディズニーランド、シーについて、午後8時に前倒しした閉園時間を12日から午後7時へさらに繰り上げると発表。入場者数もそれぞれ5000人を上限とし、新型コロナウイルスの感染防止対策を強化する。
日本マクドナルドや牛丼チェーン大手は午後8時以降も持ち帰り注文への対応を継続する。ただ、かき入れ時に店を閉めざるを得ない居酒屋業態では営業休止も相次いでいる。居酒屋チェーン大手ワタミの渡辺美樹会長は「要請は順守したいが、このままでは日本の外食産業は崩壊する」と危機感をにじませる。
オリエンタルランドは8日から閉園時間を午後8時に繰り上げたが、3連休明けの12日から2月7日までの間は午後7時とする。ランド、シーの入園者数も、12日以降は販売済みの入場券を除きそれぞれ上限を5000人とする。昨年7月の営業再開後は入場者数を通常の半分程度に抑制していたが、さらに大幅な制限となる。
営業時間変更の案内を貼り出す居酒屋の店長=8日午後、東京都大田区
営業時間変更の案内を貼り出す居酒屋の店長=8日午後、東京都大田区
外食では持ち帰りの扱いが焦点だったが、牛丼は「すき家」「吉野家」「松屋」がいずれも1都3県の店内利用は午後8時までとし、持ち帰りや配達は夜間も継続。日本マクドナルドも同様の対応を取る。一方、モスフードサービスやスターバックス・コーヒー・ジャパンは持ち帰りも含めて午後8時までの営業とする。
夜間営業が主力の居酒屋チェーンは厳しい状況が続く。串カツ田中ホールディングスは、1都3県の直営店のほぼ全てに当たる83店舗を8日から休業。ワタミは直営約140店のうち83店を「午後7時までの酒の提供では商売にならない」(渡辺会長)として休業する。
コンビニエンスストアのイートインは、セブン―イレブン・ジャパンが終日、ファミリーマート、ローソンは午後8時以降の提供を停止する。
JIJI Press