


スタッフライター、ドバイ
アラブ諸国に対する日本人の認識は、依然として西洋的視点に大きく影響を受けており、日本人の多くは、いまだにアラブ諸国とその文化を非常にエキゾチックなものとして見ていると翻訳者で研究者の山本薫博士は語った。
「日本のアラブの人々との交流の経験は、西洋世界のものとはまったく異なっていました。昔は、日本人にとって旅行は簡単なものではありませんでした。特に、女性が加わることに関しては西洋とは異なっていました」と慶應義塾大学総合政策学部で講師を務める山本博士は述べた。
月曜日にアブダビでパネルディスカッションを行った後、山本博士はアラブニュースジャパンに、日本も東洋の一部であるため、アラブ世界への日本人旅行者は西洋からの旅行者とは異なっていると語った。
山本博士は、日本とアラブ世界の間に存在する相乗効果について語り、近代化と西洋化は日本にとって同じ意味を持ち、それはアラブ諸国にとっても同じであると述べた。
「東洋のパイオニア:アラビアの西洋からの旅行者」というフォーラムの間、山本博士は植民地化の時代を掘り下げ、日本は、中国と朝鮮をさらに効果的に支配するためにイギリスがエジプトで得た経験から学ばなければならないと当時提案した日本人作家について語った。
議論では、アラビア半島の旅という観点から、国家と文化の間のつながりを生み出す際における文化、芸術、文学の重要性が強調された。
山本博士は、日本とアラブ世界がより広い範囲で文化交流を行うことに対する希望を示した。
「私は様々な日本の大学でアラビア語を教え、学生がアラブの文化と歴史を理解できるよう努力しています。言語が2つの文化と社会の架け橋になることを願っています」と博士は語った。
博士はまた、日本人女性がアラブ世界へ旅行するようになったのは20世紀半ばごろからにすぎず、それからやっとアラブの人々とイスラム教徒社会についての理解が深まっていったと述べた。
フォーラムの一環として、アブダビ文化財団にて「冒険と起業家精神の500年:アラビアの西洋からの旅行者」に関する展示会が開催された。
この展覧会では、アラビアを訪れた西洋の旅行者の経験に関する希少な歴史的画像やさまざまな出版物、資料が展示された。