アメーラ・アビド　

ジェッダ：ジェッダ・スーパードームにてスタン・リー作品のスーパーコン第一日目が開かれ、ファンは大いに盛り上がった。

米国のコミック作家、編集者、出版者、プロデューサーであった故スタン・リー氏の名を冠したコンベンションでは、コスプレイヤーが有名キャラクターに扮して来場者を迎えた。また、業界の有名人と触れ合う機会も設けられた。

会場の天井からは巨大なスパイダーマンが吊り下げられ、その他にもアイアンマン、ウォーマシン、ブラックパンサーなどの等身大フィギュアが展示されている。

また、会場内のガラスケースには、『スター・ウォーズ』の撮影に使用されたベビー・ヨーダのパペットや、『アベンジャーズ/エンドゲーム』で使用されたヘルメット、『スーサイド・スクワッド』でマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインが着用した衣装の一部など、人気映画に登場するアイテムがずらりと並んでいる。

来場者の一人であるラワン・カラ氏は、スカーレット・ウィッチのコスチュームを身に着けた。「この場所でスーパーコンが開催されることになり、来場するのが待ちきれませんでした。ここでなら誰にも笑われませんから、常に快適な気分です」と彼女は語った。特に、アーティストのブースを巡るのが楽しかったとのことだ。

ヤセル・アリレザ氏とザイド・アダム氏は、『Wayl』というタイトルの中東の3部構成サイコスリラー・コミックシリーズを発表した。

アーティストのアリレザ氏は現在44歳で、幼い頃から絵を描くのが好きだったという。

「最初は故郷に戻ることに不安を感じていましたが、本を読み落ち着くと、誇らしく感じるようになりました。これはとても意味のあることだと思います。この気持ちを表現する適切な言葉があればいいのですが、本当に魔法にかかったような気分です。私たちのコミックがどうなろうと関係なく、これは夢のようなことなのです。私たちが行っていることが、人々に歓迎されているのです。」

彼は、サウジアラビアにおける芸術の新たな黄金時代と呼ばれる時代の一員となれたことは喜ばしいと語った。「サウジアラビアでこのようなことが実現するなんて、想像もしていませんでした。頭の中では、私の娘の時代にはこのようなことも可能かもしれないと考えていたのですが。」

『Wayl』の作者、アダム氏はこう語る。「私たちのコミックの売れ行きは非常によく、十分な数を持ってこなかったのではないかと心配になるほどです。私たちは、独立して自費で制作をしています。順調にいけば、年末にはフルグラフィック・ノベルを発売できる予定です。」

コンベンションでは他にも、『ドクター・ストレンジ』が着用していた時計などの映画で使われた時計のコレクション、1950年代や1960年代の貴重なコミック本、『スター・ウォーズ』の映画に登場する様々なライトセーバーなどが展示されている。

コスプレイヤーのモハメッド・キャシュカリ氏は、映画『ハリー・ポッター』のグリフィンドール寮の制服を着用し、また他のコスプレイヤーはライバルであるスリザリンの衣装を身に着けていた。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でヨンドゥ・ウドンタを演じたマイケル・ルーカー氏、『エターナルズ』でマッカリ役を演じたローレン・リドロフ氏、『アベンジャーズ/エンドゲーム』でトニー・スタークの娘を演じたレクシー・レイブ氏などの著名人と触れ合う機会も設けられた。