カーラ・シャルール

イランの唯一の女性オリンピックメダリスト、キミア・アリザデ（21）が、男女不平等に反対してイラン・イスラム共和国から亡命する。

アリザデ選手はテコンドー選手で、2016年のリオ・オリンピックではテコンドー57kg級で銅メダルを獲得、オリンピックでメダルを獲得した初のイラン女性となった。その彼女が1月11日（土）、インスタグラムへの投稿文でイラン離脱を発表　した。

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その中でアリザデ選手は亡命を決めた理由を説明しており、彼女自身も何百万人という抑圧されたイラン女性の一人であるとして、イランにおける女性差別を明らかにしている。

さらにその投稿文の中で、彼女が当局からの男尊女卑的な虐待を受けていたことも明らかにしている。それによると、当局は彼女の成功をたたえて国の一大広告の「道具」として利用し、その一方で、後から「女性が足を広げるのは貞淑ではない!」といったようなコメントを出して彼女に「恥をかかせた」としている。

イラン国内で「津波」と呼ばれて人気を集めているアリザデ選手は、亡命の決断はオリンピックで金メダルを取るよりも難しいことであったが、それでも「汚職やうそにまみれた階段を登ること」を強制され続けたくなかったし、「偽善、うそ、不正、媚びへつらいに満ちたテーブルに同席したくはなかった」と書いている。

彼女の亡命は、イランと米国間の緊張状態と同時に、イラン国民と政府との間に持ち上がった過去に例を見ないほどの混乱の最中に起こった。

インスタグラムの投稿にはアリザデ選手がいつ亡命し、現在どこにいて、この夏の東京オリンピックでイラン選手として競技に参加するのかどうか、などについては触れていないが、「私はどこにいようともイランの娘です」と明言している。