
アラブニュース
カイロ: 紙1トンの輸入価格が3万5000エジプトポンド(1,782ドル)にまで高騰し、エジプトの出版市場に危機的状況を招いている。
エジプト出版協会の会長でエジプトで最も古い出版社Dar Al-Maarf社の取締役、サイード・アブド氏は「出版社は輸入業社のマフィアのようなやり口に直面しており、彼らは1トンの紙を時間ごとに異なる値をつけて売っている」と述べた。
アブド氏は、新型コロナウィルス(COVID-19)の流行に始まり、ロシアとウクライナの戦争に伴う深刻な経済危機により、世界中の輸入プロセスが打撃を受けたと述べた。
さらに、国内での紙の生産は、エジプトの市場のニーズを満たさず、需要の20%未満だと付け加えた。
需要の増加と供給不足により、危機的状況に陥っている、と同氏は述べた。
Al-Masry出版社のオーナー兼創業者、ユースフ・ナセフ氏はアラブニュースに次のように語っている。「紙の価格は高騰している。取引先の輸入業社らに尋ねたが、材料や種類は同じでも異なる値段を言ってくる。」
ナセフ氏は「私たちに危機が迫っている。生産が不足している状況で、1月にはカイロ国際ブックフェアを迎えることになる。」「インクや印刷材料、輸送、保険、そしてもちろん税関の認定についての話もまだしていない。」
ナセフ氏は「利益を得るために頼りとしているブックフェアのシーズンを前に、頭を抱える問題だ。」と付け加えた。
彼は出版業界を守るため、国の介入を要求した。
ナセフ氏は、国内での紙の生産を促進する取り組みや、供給業者の独占を防ぐための計画を立てることは可能だと述べた。
Islam Shams El-Din社の創業者ダー・シャムズ氏はアラブニュースに対し「私たちはしばらくの間、停滞に苦しんでいるが、国内での生産量不足、そして戦争が続いている限り、この状況は悪化すると思う。」と語った。