
アレクサンダー・ウッドマン
ロサンゼルス:私はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の名誉卒業生として、UCLAの人文学部が柳井正氏から2,500万ドルの寄付金を贈られたことをお知らせすることができ、嬉しく思います。柳井氏は衣料品大手ユニクロの創業者で、日本に拠点を置くファーストリテイリング社の最高経営責任者です。
寄付金は「柳井正イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクト」の財源に充てられ、日本の文学・言語・文化の主要研究機関としてのUCLAの地位を一層高めます。
今回の寄付金は同学部に対する個人の後援者からの寄付としては、過去最高額となります。柳井イニシアティブはUCLAと日本屈指の名門大学である東京の早稲田大学との連携の象徴として、2014年に柳井氏から贈られた250万ドルの寄付金により設立されました。早稲田大学は学術・文化プログラムを支援するとともに、両校の間の学生と教授の交流を可能にしています。
この寄付は、日本との文化的・知的交流の促進を目的とする日本財団の寄付制度を通して円滑に進められました。同財団は過去30年にわたり、UCLAのいくつかの素晴らしい文化プログラムを支援してきました。
柳井イニシアティブはアジア言語文化学科内に置かれ、マイケル・エメリック教授によって運営されています。今回の個別寄付金を財源として、たいへん名誉なことに、日本文学の寄付講座が恒久的に開設されます。また、寄付金はカンファレンス、公開講演、教員研究、文化公演、地域支援プログラムでも活用されます。大学院生やポストドクター研究員の支援、および学部生を対象とする表彰制度の財源にも充てられます。
この異例の寄付がきっかけとなり、ヒューマニティーズ・センテニアル・マッチ(Humanities Centennial Match)およびUCLAセンテニアル・スカラーズ・マッチ(Centennial Scholars Match)からも同様の資金提供が行われる予定です。併せて提供されるそれらの寄付は、日本文化学やその他の研究分野を専攻するUCLA大学院生の支援に充てられます。
柳井氏は先見の明があり、彼の寄付は関心が高まっている分野への明確な投資です。人文科学に携わる人たちや教授、学生たちは、同氏の寛大さから大いに恩恵を受けます。さまざまなプログラムに対する彼の金銭的支援は、何世紀にもわたり学生や研究者たちの想像力をとらえてきた豊かな日本文化に対する新たな関心をもたらすでしょう。