
東京:日本の女性審判員の先駆者である山下良美氏は、男子ワールドカップで女性として初めて審判員を務めた女性たちが「可能性を広げた」とし、この先につなげて行くべきだ、と語った。
18日に最終日を迎えるカタールワールドカップでは36名が主審リストに登録され、うち3名が女性であったが、山下氏はそのうちの1人だった。
山下氏は主審を務めなかったものの、グループステージの6つの試合で第4審判員を務めた。
ステファニー・フラパール氏はグループEのドイツ対コスタリカ戦で主審を務め、男子ワールドカップで主審を務めた初の女性として歴史に名を残すことになった。
フランス人女性フラパール氏は、この試合でブラジルのネウザ・バッキ氏およびメキシコのカレン・ディアス氏を副審とする女性のみで構成された審判団の一員として試合を取り仕切った。
山下氏はこの試合をサッカー史上画期的な瞬間だったとし、無駄にしてはならないと関係者に訴えた。
36才になる山下氏は「こうしたことは今後も積み重ねて行くべきで–そうなって欲しいと願っています。ここで終わってしまっては意味がありませんので、今後も継続していけるよう、私も役目を果たしていきたいと思います」と東京で記者団に語った。
山下氏はフラパール氏がドイツ対コスタリカの試合で主審に指名されたことについて「心の底から喜んでいます。このことで本当に可能性が大きく開けましたし、まさに私の眼の前でこの快挙を目にすることができました」と語った。
山下氏は今年開催されたアジアチャンピオンズリーグの試合で女性として初めて主審を務めた他、日本のプロサッカーリーグでもJ1レベルで主審を務めている。
山下氏は審判員としてワールドカップに参加したことで「サッカーは素晴らしいスポーツであるという思いを新たにしました。審判団の一員として試合に指名された際には、いい試合にしなければという責任を感じました」と語った。
他に 3名の女性が、69名の副審リストに初めて名前を挙げられた。
AFP