
「ムツゴロウ」の愛称で親しまれた作家の畑正憲(はた・まさのり)さんが5日、心筋梗塞のため北海道中標津町の病院で死去した。87歳だった。福岡市出身。葬儀は近親者で行う予定。
東京大で生物学を学んだ後、学習研究社に入り、記録映画の製作に携わった。1968年に退社して本格的に作家活動を始め、同年「われら動物みな兄弟」で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。動物との触れ合いを描いた文学活動が評価され、菊池寛賞も受けた。
71年、北海道に移住し、翌年「動物王国」を開園。80年に始まったテレビ番組「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」は、20年以上続く人気シリーズとなった。86年には映画「子猫物語」の監督も手掛けた。
2017年に心筋梗塞を発症。関係者によると、自宅で療養生活を送っていたが、5日に倒れたという。
時事通信