アラブニュース・ジャパン

東京：れいわ新選組の大石あきこ議員は火曜日、イスラエルが行っているのはパレスチナに対する「虐殺」であり、犯罪だと非難、日本政府は米国に「隷属」しており、ガザでの虐殺を事実上黙認していると訴えた。

大石氏はアラブニュース・ジャパンの取材に応じ、日本政府が「ハマスはテロリスト であり、イスラエルが被害者だ」という方向で発信しているのは非常に残念だと述べた。「日本政府はアメリカ政府に隷属しており、その延長でイスラエル政府がやっている虐殺を支持してしまっている。私はそれに抗議しており、国会の質疑で抗議の意思を示したい。上川外相が 11 月の初旬、わざわざイスラエルを訪問し、日本の支援と連帯を表明したが、許せないことだと考えている」

先般、イスラエルの幹部が原爆も 1 つの選択肢だと語ったことについては、ありえない発言であり、日本は断固として反対すべきだと指摘。このことは、イスラエルが「人を人とも思わない、根絶やしにしていくという明確な意思を持っていることのあらわれだ。国際法違反が指摘されているが、これはとんでもない大量虐殺であり、犯罪だと思う」と述べた。

大石氏は、多数のパレスチナ人犠牲者が出ている中、危機の解決に向けてれいわ新選組が発出した声明について言及した。

「第１に、イスラエルによるガザ地区への無差別空爆と地上侵攻は許されない、ただちにやめるべきとお伝えしている。第２に、イスラエルが長年続けてきたパレスチナの占領政策には数々の国際法違反があり、2007 年以降のガザ封鎖、ヨルダン川西岸における虐待的な入植などについて、国連などの場で検証され、是正されるべき。なんとかすべきだということだ。第３に、日本政府は同盟国として、米国にイスラエル支援を中止するよう求めるべきだ」

また、日本政府はハマスを含むパレスチナとの外交努力を行うべきだが、ハマスも人質になっている民間人を解放すべきだと指摘した。一方、イスラエルも数千人のパレスチナ人を拘束していることが既に判明しており、そのような人々の交換、解放も含まれているものだと考えていると付け加えた。

大石氏は、日本は独自の立場を取るべきだと主張する。「日本はG7に追随している。ロシアによるウクライナ侵略をめぐってもそうであり、今年開催されたG7広島サミットにおいても、核兵器を必要とするような声明への支持を表明した。議長国であるにもかかわらず、日本独自とはかけ離れた態度だ。そのような、いわゆる西側諸国のダブルスタンダードが、今般のガザでの虐殺をめぐって世界中の目に明らかになっている」

「西側諸国において、人々が草の根で育てた民主主義やリベラルな考え、人権には普遍的な価値があると思っている。従って、人々の健全な草の根の運動もあると思っている。しかし、欧米諸国はこの間の行動を見ても、非常にダブルスタンダードであり、本性をあらわにしてきている」

日本のメディアに関しては、イスラエルに対する不自然な偏向があると批判した。「西側諸国の本性、ダブルスタンダードが出てしまっている状況だ。多くの人々が知り、政治的にもっと目覚め、ダブルスタンダードで一部の民族を差別したり、虐殺することを絶対に許さないような、より普遍的な日本独自の新たな価値を発信していくべきだ」

日本の国会議員である大石氏は、新たな価値観を持った世界の人々が連帯した世界づくりをすることを望んでおり、「そのための平和外交を一国会議員として追求していきたい」としつつも、れいわ所属議員は8名にとどまっており、イスラエル等の問題に関して少数派だと付け加えた。

「他党でも心ある議員はいるが、ハマスとイスラエルの両方が悪い、暴力の連鎖だという論調であり、既存の考え、つまり欧米のダブルスタンダードに与する、または抵抗しきれていない政党がほとんどだ」

大石あきこ議員：れいわ新選組より2021年10月の衆議院選挙にて近畿ブロックの比例で復活当選。元大阪府職員。