東京:29日、2011年の津波で機能不全に陥った福島原発の3基の原子炉のうち1基に、2機の小型ドローンと「ヘビ型ロボット」が送り込まれた。
これらの機器は、数十年かかると予想される危険な作業である数百トンの高放射性燃料や瓦礫の撤去に備えて配備された。
東京電力の広報担当者はAFPの取材に対し、29日の「ヘビ型ロボット」に加え、「昨日2機、今日2機のドローンを送り込みました」と述べた。
内部は「狭くて暗い」ため、「機動性が高く、撮影能力が高い」小型ドローンを用いたと同社は話す。
「ヘビのようなロボットは・・・無線通信中継装置を内蔵しており、小型ドローンを操縦する無線通信エリアを適切にカバーすることができる」と同社声明では説明している。
原子炉建屋の内部は放射線量が高すぎて、人が立ち入ることはできない。ドローンは、ロボットによる燃料や瓦礫の撤去に先立ち、内部を調査するためのものだ。
東京電力は、10月に少量の燃料デブリの試験的撤去を行う予定だ。
当社はすでに水中ロボットを送り込み、今も水没している施設の一部を調査していると広報担当者は述べた。
「廃炉期間は30年から40年と考えられているため、(燃料)800トンを完全に撤去するには長い時間がかかるでしょう」と同担当者は言う。
一方、東京電力は28日、福島原発で4回目となる処理水の海洋放出を開始した。
この措置は国連の核監視機関から許可を得たものだが、中国とロシアは日本からの水産物輸入を禁止する対応を取った。
2011年の地震と津波では、約1万8000人が亡くなった。東北地方に位置する福島原子力発電所の大事故は、史上最悪の原子力事故のひとつとなった。
AFP