
ソウル:北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は、新開発の戦車を操作する訓練に参加し、戦争に備えるためにより大きな努力をするよう呼びかけたと、国営メディアが木曜日に報じた。
北の戦車訓練は、木曜日遅くに終了する11日間にわたる恒例の韓米軍事演習への反応と見られる。北はライバルの演習を侵略のリハーサルとみなしている。
水曜日の北の訓練は、戦車兵の戦闘能力を検査するためのもので、金正恩氏が「世界最強」と呼んだ新型主力戦車を使用した、と朝鮮中央通信が伝えた。
訓練中、重戦車は様々な過酷な戦闘状況をシミュレートして動き回り、標的に向けて弾丸を発射した。KCNAは、金正恩氏が新型戦車の1台に乗り込み、自ら運転し、「わが軍の戦車兵の高い戦闘精神に拍車をかけた」と伝えた。
北朝鮮国防省は先に、南で行われている韓米軍事演習に反発し、「責任ある軍事活動」を行うと宣言した。金委員長はその後、砲撃訓練を監督した。
この韓米軍事演習では、コンピューターシミュレーションによる指揮所訓練と、昨年の2倍となる48種類の実戦演習が行われている。
北朝鮮は2022年初頭から、核・ミサイル兵器の近代化と拡大を目指し、兵器実験活動を活発化させている。これに対し、米韓両国は演習を拡大し、日本も参加する3カ国合同演習を実施している。
専門家によれば、金正恩氏は北朝鮮に対する国際的な制裁の大幅な緩和など、アメリカの譲歩を勝ち取るために改良された兵力を利用したいようだ。北朝鮮は今年、米国と韓国が重要な選挙を実施する中、実験活動を拡大し、戦闘的なレトリックを強化することが予想されるという。
AP