
木原稔防衛相は29日、米国のオースティン国防長官と防衛省で会談した。来春創設する自衛隊の「統合作戦司令部」と、在日米軍司令部を再編する「統合軍司令部」の連携を早期に確立させるため、作業部会での協議を加速させることで一致した。
米側は28日の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、米軍と自衛隊の指揮統制の連携強化を図るため、在日米軍司令部の機能を強化して統合軍司令部とする方針を表明。オースティン氏は29日の会談で、司令部にどの程度の権限を与えるかなど現在の検討状況を説明した。会談後、木原氏は記者団に「同盟の現代化を進める上での重要課題だ」と歓迎した。
両氏は中国の覇権主義的な動きを踏まえ、日本が保有を目指す反撃能力(敵基地攻撃能力)の効果的運用への協力を申し合わせた。南西地域の体制強化や共同訓練促進など「日米共同のプレゼンス」を高めていく方針も改めて確認した。
JIJI Press