
政府は新型コロナウイルスの感染者急増に伴う緊急事態宣言発令を受け、秋篠宮さまが皇位継承順位1位の皇嗣になられたことを広く国民に明らかにする19日の「立皇嗣の礼」を延期する方向で最終調整に入った。菅義偉官房長官が10日の記者会見で発表した。新たな日程は感染状況の推移を見ながら判断する。
菅氏は延期の調整について「安倍晋三首相の指示」と説明。「延期する旨の閣議決定を行う必要があるので詳細は今後調整していく」と述べた。
政府は当初、立皇嗣の礼として「立皇嗣宣明の儀」「朝見の儀」「宮中饗宴の儀」の3儀式を行う予定だったが、このうち祝宴である「宮中饗宴の儀」は先月中旬、「三つの密」を避けられないとして中止することを決めた。ただ、中心儀式の「立皇嗣宣明の儀」と、その直後の「朝見の儀」は招待客を絞り込むなどし、予定通り行うとしていた。
立皇嗣の礼は、天皇陛下の即位に伴う一連の最後の儀式。政府はこの儀式を終えた後、安定的な皇位継承をめぐる議論に着手すると説明してきた。
時事通信社