東京::エジプト・カイロを訪問中の小池百合子都知事は金曜日、新行政首都にある政府本部でムスタファ・マドブーリー首相と会談し、いくつかの協力案について協議した。
エジプト政府関係者によると、会談にはアムール・タラート情報通信相、アフマド・シャヒン・アジア担当外務次官、高田勝信駐エジプト臨時代理大使、小池氏の同行団が出席した。
マドブーリー博士は小池氏と代表団を温かく迎え、多様な分野で繁栄を続ける両国の絆の証である戦略的・歴史的関係を強調。7月の東京都知事選における小池氏の3期連続当選を祝し、両国が引き続き、さまざまな分野で緊密に連携していくことに期待を表明した。
また大エジプト博物館プロジェクトが完了した際には、小池知事とともに日本の首相による正式な開館式が執り行われることを要望し、同博物館を含むエジプトの主要な開発に対する日本からの多大な貢献に謝意を表した。
加えてマドブーリー氏は、両国の協力の最重要例として、エジプト日本科学技術大学や日本式教育の導入をはじめとする教育分野でのパートナーシップを強調。日本の「特活(特別活動)」をエジプトの教育に採り入れるにあたっての日本側の貢献を賞賛し、さらなる拡大を確認した。首相は、この決定はアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領の指示であるとして、日本式教育の驚くべき成功と質の高さを認めた。
さらに情報通信省と東京都が現在協力を行なっている技術革新推進に向けたプラットフォーム「SUSHI TECH TOKYO」構想や、起業活動と技術高度化のための拠点「東京イノベーションベース(TIB)」についても着目した。
一方、小池氏は二国間の協力を称賛し、カイロ大学留学の忘れられない思い出があるエジプトを訪れることができ、光栄だと述べた。また、世界中の人々を魅了した都市問題とその解決策を議論する世界的プラットフォーム「第12回世界都市フォーラム」を高く評価した。
小池氏は2025年上半期に予定される「SUSHI Tech Tokyo」フォーラムに首相や情報通信相をはじめ関係者を招待するとともに、スタートアップ企業のハブ、起業家を歓迎する環境としての地位を確立するために日本が長年努力してきたことを指摘した。
タラート氏は情報通信技術、人工知能、サイバーセキュリティ、起業家精神などに関するいくつかの共同プログラムについて小池氏と話し合った。金融サービス、ヘルスケア、教育など多様な小規模プロジェクトを担うビジネスインキュベーター間での交流を図る可能性ついても検討した。
タラート氏は、都との協力の主要分野の一つがスタートアップ企業と起業家精神の分野であると力を込めた。
小池氏はアラブ首長国連邦のアブダビ首長国を含む中東出張の一環でエジプトを訪問中。