東京:水曜日、東京のオマーン大使館でナショナルデーを祝うレセプションが開催された。このイベントには日本の政治家、政府関係者、外交官、ビジネス関係者、オマーンの知人たちなど、約300名のゲストが参加した。
モハメッド・サイード・アル・ブサイディ大使は、ゲストを歓迎し、日・オマーン間の非公式な交流が約400年前にさかのぼることを振り返った。両国は52年前に外交関係を樹立しており、それは大使が「オマーンのルネサンス」と呼ぶ時期だった。
「何世紀にもわたり、オマーンは商人や部族など多様な文化や人々の出会いの場となり、共通の目標に向かって協力してきました。この協力の精神は現在も続いており、私たちの国とその成果を形作っています。特に最近の数十年間、ハイサム・ビン・ターリク陛下と故カブース・ビン・サイード陛下の指導の下、調和がオマーンの成功の鍵となっています」と述べた。
また、近年、日・オマーン間の高レベルの交流、文化交流、貿易が大幅に増加していることを指摘し、日本国内の様々な日・オマーン友好団体に感謝の意を表した。
大使はまた、世界の平和を脅かす暗い状況にも言及した。「オマーンの外交政策は、この平和と対話へのコミットメントを反映しています。我々は対話と寛容の力を信じ、世界中で平和と調和を促進するために努力しています。しかし、今日の世界で目にする不正義は深刻な懸念事項です。特にパレスチナで続く状況は重大な懸念です。オマーンは即時停戦、イスラエルのパレスチナ領土からの撤退、東エルサレムを首都とする独立したパレスチナ国家の樹立を求めています。」
「また、ユダヤ教という宗教とシオニズムという政治思想を混同する危険性にも注意を払うべきです。この混同は反ユダヤ主義を助長し、紛争の平和的解決への努力を損ないます。オマーンは、戦争、紛争、環境危機を問わず、世界的な課題は軍事力、排除、ダブルスタンダードでは解決できないと認識しています。本当の安全と安定は、正義、開放性、調和に基づく建設的な関与から生まれるものです。」
宮路拓馬外務副大臣は、オマーンの人々、ハイサム・ビン・ターリク陛下、バドル・ビン・ハマド・ビン・ハムード・アル・ブサイディ外相、そしてアル・ブサイディ大使に祝辞を述べた。
宮路副大臣は、「オマーンは日本社会と経済を支える重要な存在であり、石油などの資源の安定供給や国民生活の安定、経済の円滑な運営にとって欠かせない国です」と述べた。
「包括的なパートナーシップの下、両国の友好協力関係が様々な分野で着実に深化していることを嬉しく思います」と述べ、ソマリア沖やアデン湾での海賊対策活動に従事する海上自衛隊の艦船が、オマーンの支援を受けていることにも言及した。
さらに、木原稔元防衛大臣は、この地域での海賊対策任務に携わる人員への協力に対してオマーンに感謝を表した。「地政学的な交差点に位置し、海洋国家としての歴史を持つ両国の協力が、両国間の友情を深めるだけでなく、この地域での海上安全保障の実現にもつながると確信しています」と述べた。
レセプションでは、オマーン料理やアラブのお菓子が振る舞われ、ゲストたちが楽しむ中、オマーンの自然美を映した映像が上映された。