
ソウル:韓国の憲法裁判所は月曜日、韓悳洙(ハンドクス)首相 の弾劾訴追を覆し、同首相を大統領代行に復帰させた。
12月3日の戒厳令発動が大規模な政治危機を引き起こしたため、尹大統領が国会で弾劾された後、韓氏が大統領代行となった。しかし、野党議員との政争の末、12月下旬に韓氏も国会で弾劾された。
前代未聞の相次ぐ弾劾で国のトップ2人が謹慎となったことで、国内の分裂が激化し、国の外交・経済活動への懸念が深まった。崔相黙(チェ・サンモク)副首相兼財務相が大統領代行を務めていた。
憲法裁判所は月曜日、韓氏の弾劾を覆すことを決定したと発表したが、尹氏の弾劾についてはまだ決定していない。
もし裁判所が尹氏の弾劾を支持すれば、韓国は新大統領の選挙を実施しなければならない。尹大統領を支持する判決が出れば、尹大統領は復職し、大統領としての権限を取り戻すことになる。
尹氏は韓氏より約2週間早く弾劾された。オブザーバーは、憲法裁判所が3月中旬に尹氏の訴えを裁くだろうと予想していたが、まだ裁いていない。
尹氏は、戒厳令に関連した反逆罪で別途逮捕・起訴されている。この罪で有罪になれば、死刑か終身刑になる。3月8日、ソウル地方裁判所は勾留されることなく刑事裁判を受けることを許可し、尹氏は釈放された。
尹氏を支持する、あるいは尹氏を糾弾する大規模な対立集会が、ソウルをはじめとする韓国の主要都市の街頭を二分した。以前の調査では、韓国国民の過半数が尹氏の戒厳令制定に批判的だったが、その後、尹氏を支持する、あるいは尹氏に同調する人々が勢力を伸ばしている。
尹氏をめぐる争いの中心は、戒厳令を宣言した後、数百人の軍隊と警察官を議会に派遣した理由である。尹氏は秩序を維持するためだというが、派遣された軍や警察の幹部は、尹氏が戒厳令を覆すための採決を阻止するため、議員を引きずり出すよう命じたと語っている。結局、十分な数の議員が議場に入ることができ、全会一致で否決された。
AP