
政府は31日の閣議で、2020年版の高齢社会白書を決定した。60歳以上の男女への調査では、現在収入のある仕事をしていると答えた人の割合は37.3%と、16年の調査から4.4ポイント増加。全体の約4分の3に当たる74.1%の人が「心配なく暮らしている」と答えた。
調査結果について内閣府担当者は「豊かで安定した生活を送る高齢者が増えた」と分析。ただ調査は新型コロナウイルス感染拡大前の1月に行われたことから「現在は生活面でさまざまな不安を抱えているとみられる」としている。
調査は、全国3000人に訪問形式で実施(有効回収率58.5%)。性別・年齢別では、男性の60~69歳と女性の60~64歳は6割以上が収入のある仕事をしていると答えた。
1カ月の収入額で最も多かったのは「10万~20万円未満」(30.9%)。仕事を持つ人に何歳ごろまで働きたいか尋ねたところ「働けるうちはいつまでも」が36.7%と最多だった。
JIJI Press