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ハマス、レバノンの難民キャンプの爆発現場を封鎖、酸素ボンベが爆発したと発表

2021年12月11日、レバノン南部の港湾都市ティール郊外にあるパレスチナ人難民キャンプ「ブルジュ・アル・シェマリ」内の爆発現場付近で、武装したパレスチナ人らが見張りをしている。(AFP)
2021年12月11日、レバノン南部の港湾都市ティール郊外にあるパレスチナ人難民キャンプ「ブルジュ・アル・シェマリ」内の爆発現場付近で、武装したパレスチナ人らが見張りをしている。(AFP)
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12 Dec 2021 06:12:24 GMT9
12 Dec 2021 06:12:24 GMT9
  • ハマスは、キャンプ内で貯蔵している酸素ボンベと洗剤の容器は援助活動の一環であると述べた

ナジャ・ホウサリ

ベイルート:レバノンにおけるハマスの活動拠点は土曜日、同国南部の都市ティールのブルジュ・アル・シェマリ難民キャンプで金曜日の夜に起こった爆発は、「酸素ボンベの保管エリアでの電気ショート」が原因だったと述べた。

ハマスの構成員は金曜日、爆発現場の周辺に非常線を張った。火災で十数名が負傷したほか、大きな物的損害が発生した。この地域はレバノン軍が封鎖しているため、報道関係者がキャンプ内に入って中の様子を確認することはできない。

レバノン軍の関係者は金曜日の夜、「ハマスが所有する弾薬、武器、食料品の倉庫での火災が原因で爆発が起こった」と述べた。

キャンプの住民が撮影した動画には、炎の中から赤い閃光が出て、続いて大爆発が起こる様子が写っている。これはハマスのアビ・ビン・カーブ・モスクで起こった。

モスクの近くにはハマスの弾薬庫があり、ロケット弾や銃弾が保管されていたという報道や、ハマスが同エリアに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重傷者のための酸素ボンベを保管していたとの指摘もある。

キャンプの住民が投稿した動画には、火災の後連続して爆発が起こる様子や、何が起こっているのか理解しようと必死になっている人々のパニックと混乱の様子が映し出されている。

キャンプ内の住宅や店舗は大きな被害を受け、焼け焦げた車もある。土曜日には、住民らは粉々になった窓やドア、車などの瓦礫を片付ける作業に追われた。

キャンプの住民によると、火災とそれに続く爆発で12人が負傷したという。火災は金曜日の夜の早い時間に消し止められた。

レバノンのパレスチナ人難民キャンプには、パレスチナ解放機構とレバノン当局の間の非公知の協定により、レバノンの治安部隊、軍、国内警備隊も、他のいかなる治安部隊も入ることはできない。パレスチナ人の各派閥は、キャンプ内では自分たちで安全を確保しているが、レバノンの治安機関とは密接な連携を維持している。

注目すべきは、レバノンの治安機関は建築資材や塗料をキャンプ内に持ち込むことを禁止しているが、キャンプの住民は通常、荒廃した住居を修繕するためにこれらの物資を密輸していることだ。

あるキャンプの住民はアラブニュースの取材に対しこう述べた。「倉庫には密輸した塗料や化学肥料が入っていた可能性があります。どちらも可燃性です」

難民キャンプにおけるパレスチナ人の派閥の多くは、軽・中度の兵器を保有しており、一部のキャンプでは暗殺や攻撃、衝突の際に時折目にすることがある。

レバノン南部のパレスチナ人難民キャンプは、主にハマスが支配している。

パレスチナの治安関係者は、「ハマスはレバノンの外交官とできるだけ連絡を取り合い、キャンプがレバノンの治安活動に巻き込まれないようにしています。パレスチナの他の派閥も同様の考えであり、レバノンのパレスチナ人難民キャンプの中立性を確保したいと考えています」と述べた。

7月と8月にイスラエルに向けて発射されたロケット弾の発射台がブルジュ・アル・シェマリ難民キャンプの周辺で押収されたが、出所は不明だ。

パレスチナの治安筋はアラブニュースの取材に対し、次のように語った。「派閥は、ロケット弾の責任をキャンプに負わせようとする動きに巻き込まれることを拒否しています。彼らはキャンプの住民によるロケット発射台の使用を否定しています」

土曜日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の地域責任者、教育責任者、キャンプ責任者からなる代表団がブルジュ・アル・シェマリ難民キャンプを訪問し、特に爆発現場に近いUNRWAが運営する学校において、難民やスタッフの安全を確認した。

2017年のレバノンとパレスチナの合同国勢調査によると、ブルジュ・アル・シェマリ難民キャンプには約10,218人のパレスチナ難民が居住しており、そのうち1,444人は2011年のヤルムーク・キャンプ事件後にシリアから強制退去された人々だ。また、数十人のレバノン人と数百人のシリア人もキャンプ内に住んでいる。

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