
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日、国際宇宙ステーション(ISS)から分離した無人補給機「こうのとり」9号機が同日午後4時7分ごろ大気圏に再突入し、任務を終えたと発表した。
こうのとりは2009年の1号機から、9号機まで全て成功し、有終の美を飾った。ISSへの輸送任務は、21年度中に打ち上げられる後継機「HTV―X」へと引き継がれる。
5月に鹿児島県・種子島宇宙センターで打ち上げられた9号機は、生鮮食料品や実験装置などを輸送。荷物の積み込み作業などを終えて19日未明にISSから分離され、大気圏突入で燃え尽きた。
11年の米スペースシャトル退役後は、大型機器を運べる唯一の手段として活躍。ISSの老朽化したバッテリーに代わる日本製の大型リチウムイオン電池の輸送などで貢献した。18年11月には、こうのとり7号機に搭載した小型回収カプセルを再突入させ、日本初のISSからの試料回収に成功した。
JIJI Press