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トルコ人の大多数はシリア難民の帰国を望んでいる

トルコ人はシリア人難民の存在を自らの生活の負担として、また未登録シリア人は労働市場の不公平な競争の源として考えている。(AFP/資料)
トルコ人はシリア人難民の存在を自らの生活の負担として、また未登録シリア人は労働市場の不公平な競争の源として考えている。(AFP/資料)
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25 Dec 2020 02:12:40 GMT9
25 Dec 2020 02:12:40 GMT9
  • トルコ人意識調査では難民人口の存在に対する許容度は低下している

Menekse Tokyay

アンカラ: 新しい世論調査では、トルコ国内のシリア人難民統合に対するトルコ人の敵意が明らかになった。

「2020年トルコ分極化の側面」と題されたこの調査は、イスタンブール・ビルギ大学が米国ジャーマン・マーシャル財団と共同で、トルコの成人人口からの代表サンプル4,000人を29都市で対面面接により実施した。

その結果によると、回答者の86%は、トルコに住むシリア難民400万人の帰国を希望しており、この質問は、ほぼあらゆる政党全体での共通点となった。

2011年のシリア内戦後、360万人以上の難民がトルコに逃げ込んだが、近年、トルコのシリア人コミュニティは暴力的攻撃や殺人の標的となっている。

トルコ人はシリア人難民の存在を自らの生活に関する負担として、および未登録シリア人、非公式ビジネス、大きな懸念を生じている毎年参入するシリア人主導の企業数千社による労働市場における不公平な競争の源として考えている。

ヒューマンライツウォッチのエグゼクティブディレクターを務めているケネス・ロス氏は、内戦を逃げた数100万人をトルコは歓迎したが、現在の統計は難民人口の社会的許容の低下を示していると語った。

「これはトルコの指導力欠如の証です。トルコ経済および他の問題に対するスケープゴートとして偽って難民を悪魔化しています。シリア難民に対する大きな脅威はシリアで同じ状態であるにも関わらず、トルコ国内の非常に多くの人が難民に敵意を示しています」と同氏はArab Newsに語った。

イスタンブールのオジェギン大学の移民専門家であるデニズ・シェノル・セルト氏は同意する。

「2019年3月の地方選挙期間中、トルコ政府は難民問題を国内と国際の前線で交渉の切り札として使いました。自国投票者に対するメッセージを送り、EUにはヨーロッパ諸国へ難民全てをあふれさせるゲートを解放できることを送りました」と彼女は語った。

トルコ当局はしたがってトルコ社会に対して、シリア難民の流入は制御できていて、トルコ市民にヨーロッパへフリーアクセスさせるビア発給には消極的であるとの警告を送り続けている。

一方、政府はトルコで暮らす難民全員を定住化するいわゆる安全ゾーンプロジェクトと呼ばれる、物議を醸しているシリアへの国境越え軍事行動を合法化したと同氏は付け加えた。

「トルコのシリア難民はホストのコミュニティで歓迎されていないことをよく認識しています。トルコで新しいビジネスを開業しようとした時、コミュニティへ統合するためのツールであるにもかかわらず、大きな障害に直面しています。政府または野党ともに、心配な統計値をプラスの方向へ変える統合のための会話を行っていません」と同氏は語った。

昨年、トルコ政府はイスタンブールからシリアのイドリブ県へ1週間でシリア人1000人の本国送還を許可し、移動のタイミングの議論の口火を切った。

シリア人に関連するプロジェクトは大半がトップダウンアプローチで実行され、ヨーロッパ諸国では、現実の問題と期待を現場で知っているので地方自治体がこの役割を引き受けていると同氏は語った。

「人々を反難民のスタンスで団結させるイデオロギー的かつ構造的な欠陥があり、この傾向がトルコのシリア人にレイシスト攻撃を頻繁に与えるのです」と同氏は語った。

10月、Muhammed Dip Hurihという名前のシリア難民が、南東部ガズィアンテプ県で駐車についての近所のトルコ人との口論で殺され、同じ月には14歳のシリア人がアナトリア半島中央部で刺殺された。

木曜日、欧州委員会は、難民180万人以上に必需品を提供し、70万人以上の子供に教育を支援する、人道的フラグシッププログラム2件をトルコで2022年初めまで延長した。

しかし、EUのプログラムは社会一般の統合を加速するには十分とはみなされておらず、トルコ政府は財政支援の約束を達成しないとEUを非難した。

同様に、イスタンブールのトルコ-ドイツ大学教授であるムラート・エルドアン氏の協力で昨年公開した調査である「シリア人のバロメータ」では、トルコ社会はシリア問題を上位三つのうちの一つとして考えていることを示した。

「シリア難民は社会内での既に確立した政治的分裂を反映する政治化したテーマに変化しています。与党の公正発展党(AKP)の投票者は党の路線に従い、一方野党は、政治的否定に従った感情的スタンスを設計しています」と同教授は語った。

「地方自治体の特徴で知られる南東部のシャンルウルファ県でも、住民の70%はアラビア語の道路標識に反対しています。シリア難民の第一波は地元の人口構成を変える与党政府のプロジェクトとして認識されました。シリア難民に市民権を与えることも、社会のさまざまな階層からマイナスに認識されました」と同教授は付け加えた。

しかしながら、エルドアン教授は、調査によるとトルコ市民の85%がシリア人を社会に統合するのではなくキャンプまたは安全ゾーンでの隔離を望んでいるという結果も強調した。

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