
衆院予算委員会は26日午前、菅義偉首相と全閣僚が出席して基本的質疑を続行した。首相は新型コロナウイルスの医療提供体制で、病床が逼迫(ひっぱく)するなどしていることについて「国民が不安を感じている。責任者として大変申し訳ない」と陳謝した。立憲民主党の辻元清美氏への答弁。
辻元氏は2020年度第3次補正予算案に計上された需要喚起策「Go To」キャンペーン費用を医療支援に振り向けるよう要求したが、首相は「必要な予算はしっかり確保している」と重ねて拒否した。
今夏の東京五輪・パラリンピックについては「コロナ対策に万全な、安全安心の体制を組む中で準備したい」と述べ、開催への強い意欲を重ねて表明。辻元氏が無観客開催も検討しているのか尋ねたのに対し、橋本聖子五輪担当相は「この春までに国内外の感染状況を踏まえてしっかりと検討したい」と述べるにとどめた。
立憲の本多平直氏は、吉川貴盛元農林水産相=自民離党、議員辞職=が在宅起訴された贈収賄事件をめぐり、贈賄側の鶏卵生産会社「アキタフーズ」前代表が他の自民党議員にも現金を渡した可能性を指摘。首相は「具体的なことは承知していない」と答え、自身への資金提供も否定した。
3次補正は26日午後の衆院本会議で与党などの賛成多数で可決し、参院に送付される見通し。28日に成立する運びだ。
JIJI Press