
ワシントン:米国メディアが故人となった日本の中曽根康弘元首相を称えた。ウォール・ストリート・ジャーナルは、金曜日に101歳で死去した同氏の訃報を伝える記事で、元首相を「(日本で)最も影響力のあった首相の1人」と評した。
中曽根氏は、1982年11月から1987年11月まで首相を務めた。ビジネス紙である同紙は、当時「ロンヤス」の仲として知られた同氏とロナルド・レーガン米国大統領の密接な関係に触れ、日本の安倍晋三首相と米国のドナルド・トランプ大統領の現在の「密接な個人的関係の先例」であるとした。
同紙はまた、日本を米国の「不沈空母」に例えた中曽根氏のコメントも紹介している。中曽根氏の指揮のもと、「日本は世界最大の債権国となり、世界の経済大国である米国のライバルとしての立場を強めた」と記している。
ニューヨーク・タイムズは、中曽根氏について「世界の舞台で認められた数少ない日本の首相のひとりだった」と述べた。1983年5月にバージニア州ウィリアムズバーグで開かれた先進国首脳会議の写真撮影の場で、中曽根氏は、「世界の指導者たちの脇に常に佇み、個性に乏しかった前任者たちとは異なり、」レーガン氏とサッチャー英首相(当時)の間に強引に割って入ったと伝えている。
2004年のレーガン氏の死去以降、近年、中曽根氏が公の場に姿を表すことは少なかった。2018年5月の100歳の誕生日には、メディア数社が朝刊を確認し、読書をする中曽根氏の日課について伝えている。
[時事通信社]