


岸田文雄首相は27日、陸上自衛隊朝霞駐屯地(東京都練馬区など)で開かれた観閲式で訓示した。首相は、政権の看板政策である「新しい資本主義」に触れた上で、「経済の成長は必要な防衛力を備え、わが国の平和と安定を守り抜いていくためにも重要な力となる」と訴えた。
改定を表明している国家安全保障戦略や防衛計画の大綱にも言及し、「いわゆる敵基地攻撃能力の保有も含めてあらゆる選択肢を排除せず検討し、必要な防衛力を強化していく」と強調した。
紛争が激化するエチオピア情勢について、外務、防衛両省による調査チームを26日に隣国ジブチに派遣したことも明らかにした。自衛隊機によるエチオピアからの邦人退避に備え、情報収集を行う。
観閲式は陸海空の各自衛隊が毎年持ち回りで開催。今年は参加隊員を約800人に縮小し、観閲行進も行わなかった。
首相はこの後、アフガニスタンでの邦人退避や、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターで任務に当たった隊員らと車座形式で対話した。
時事通信