
福島県沖を震源とする地震の影響で携帯電話の通信障害が発生するなど、生活インフラに支障が生じている。NTTドコモなど携帯各社は17日、福島県などの一部地域で利用できなかったり、つながりにくくなったりしていると発表。コンビニエンスストアも休業を余儀なくされた。被害は大手メーカーの生産にも及び、トヨタ自動車の子会社は操業を見合わせた。
ドコモとKDDIは福島県の一部地域で、ソフトバンクと楽天モバイルは福島、宮城両県の一部で、停電や設備故障が原因の障害が起きた。各社とも復旧を急いでいるが、停電地域では非常用電源で基地局を動かしており、バッテリー切れで障害エリアが拡大する恐れもある。
「セブンイレブン」は商品が落下したことなどから、一時は福島、宮城両県などの約80店舗が休業。ファミリーマートやローソンも多くの店舗で営業を休止した。「仙台三越」(仙台市)は商品が散乱するなどの被害があり、17日の休業を決めた。
みずほ銀行では、16日深夜から17日未明にかけて一部の現金自動預払機(ATM)が一時的に停止した。東北電力は火力、水力発電所が停止し、電力需給が逼迫(ひっぱく)する恐れがあるため、東京電力ホールディングスなどから電力融通を受けた。
トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)は運営する3工場の稼働を停止した。現在、被害状況など詳しい影響を調査している。
時事通信