
安倍晋三首相は26日、東京都内で開かれた経団連審議員会であいさつし、2020年春闘での賃金引き上げについて「大いに期待している」と述べ、7年連続の賃上げを要請した。首相は「あくまで参考だ」と前置きした上で「半世紀前の東京オリンピックの年の賃上げは12%だった」とも語り、強い期待を示した。
経団連の中西宏明会長は審議員会後に記者団に「経団連として賃上げのモメンタム(勢い)は守っていこうと言っている」と強調。一方で「われわれが目安を言うべき筋合いはない。各社が自分たちの戦略に合った形で賃上げをしてほしい」と述べ、20年春闘の経営側指針に数値目標を盛り込まない意向を示した。経団連は、19年に続いて2年連続で数値目標を見送る方針を決めている。
時事通信社