
プノンペン時事: 岸田文雄首相は12日午前(日本時間同)、カンボジアのプノンペンで、日本、中国、韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)による首脳会議に出席した。
弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮と、ウクライナに侵攻したロシアに対し連携して対応するよう訴えた。
首相は、北朝鮮のミサイル発射について「国際社会に対する深刻な挑戦で到底看過できない。
国際社会が一体となり、安保理決議を完全に履行することが不可欠だ」と呼び掛けた。ロシアに関しては「アジアを含め、力による一方的な現状変更の試みは認められない。ロシアの核兵器による威嚇は断じて受け入れられず、使用はあってはならない」と語った。
首相は冒頭、日本が推進する「自由で開かれたインド太平洋」構想に近い「インド太平洋に関するASEANアウトルック」について、「強く支持する」と強調。
新型コロナウイルス感染で打撃を受けた経済の回復や感染症対策センターの早期稼働などを支援する考えを示した。
会議にはASEAN首脳に加え、中国の李克強首相と韓国の尹錫悦大統領が出席した。
日本出発に先立ち、首相は「ウクライナ、北朝鮮といった地域情勢、食料・エネルギー安全保障などの課題について、日本の立場、主張をしっかりアピールしなければならない」と記者団に意気込みを語った。
尹大統領や中国の習近平国家主席との首脳会談については「開催の方向で調整している」と明らかにした。
時事通信