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日本企業の着陸船、アラブ首長国連邦による探査車とともに月へ打ち上げ

2022年12月11日、日本とアラブ首長国連邦の月面探査機2台を含むペイロードを搭載し、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から飛び立つスペースXの「ファルコン9」ロケット。(ファイルフォト/AP)
2022年12月11日、日本とアラブ首長国連邦の月面探査機2台を含むペイロードを搭載し、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から飛び立つスペースXの「ファルコン9」ロケット。(ファイルフォト/AP)
2022年12月11日、日本とアラブ首長国連邦の月面探査機2台を含むペイロードを搭載し、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から飛び立つスペースXの「ファルコン9」ロケット。(ファイルフォト/AP)
2022年12月11日、日本とアラブ首長国連邦の月面探査機2台を含むペイロードを搭載し、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から飛び立つスペースXの「ファルコン9」ロケット。(ファイルフォト/AP)
2022年12月11日、日本とアラブ首長国連邦の月面探査機2台を含むペイロードを搭載し、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から飛び立つスペースXの「ファルコン9」ロケット。(ファイルフォト/AP)
2022年12月11日、日本とアラブ首長国連邦の月面探査機2台を含むペイロードを搭載し、米国フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から飛び立つスペースXの「ファルコン9」ロケット。(ファイルフォト/AP)
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12 Dec 2022 03:12:23 GMT9
12 Dec 2022 03:12:23 GMT9

11日、東京の企業による独自の民間着陸船が月へと向かった。アラブ首長国連邦初の月面探査車と、灰色の塵の中で転がるように設計された日本製のおもちゃのような外見のロボットともにスペースXのロケットに搭載されて飛び立ったのだ。

この着陸船とその実験装置が月に到着するまでには、5ヵ月近くかかるという。

ispaceは、コストを削減し、貨物のためのスペースを確保するために、最小限の燃料しか使わないよう機体を設計した。そのため、この機体は地球から100万マイル(160万キロメートル)を飛行し、ループバックして4月末までに月と交差するまで、ゆっくりと低エネルギーで月に向かうことになる。

一方、NASAの「オリオン」のテストダミーを載せた乗組員カプセルは、先月5日間かけて月に到達した。この月へのフライバイミッションは、11日に太平洋に着水して終了する。

ispaceの着陸船は、月の手前側の北東部にあるアトラス・クレーターを目指している。このクレーターは全長50マイル(87キロメートル)、深さ1マイル(2キロメートル)強の大きさだ。4本の脚を伸ばした着陸船の高さは7フィート(2.3メートル)強となる。

すでに火星の周辺に科学衛星を設置しているアラブ首長国連邦は、月も探査したいと考えている。ドバイの王室にちなんでラシード(Rashid)と名付けられたこの探査車は、重量わずか22ポンド(10キログラム)であり、他のミッションと同様、約10日間月面で活動する予定だ。

また、着陸船には、日本の宇宙機構から提供された月面で車輪付きロボットに変身するオレンジほどの大きさの球体が搭載されている。

さらに、日本のスパークプラグ製造会社による固体電池、アラブ首長国連邦の探査機が得た地質特性情報を特定する、カナダのオンタリオ州オタワの企業による人工知能を搭載したフライトコンピューター、トロント地域の企業による360度カメラも搭載されている。

このロケットに相乗りしていたNASAの小型レーザー実験機は、月の南極に位置する永久影のクレーター内にある氷を探査するため、現在は単独で月へ向かっている。

このispaceによるミッションは「Hakuto」と呼ばれ、日本語で「白兎」を意味する。アジアの民間伝承では、月には白ウサギが住んでいると言われている。この民間企業による2度目の月面着陸は2024年、3度目は2025年に計画されている。

2010年に設立されたispaceは、2018年までに月面着陸を成功させることを要求する「Google Lunar XPRIZE」コンペティションのファイナリストの一社であった。しかし、ispaceが製作した月面探査機が打ち上げられることはなかった。

別のファイナリストであったイスラエルのNPO、スペースILは、2019年に月への到達に成功した。しかし、この宇宙船「ベレシート」は穏やかに着陸するどころか、月に激突して壊れてしまった。

11日の未明にケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げを行ったispaceは、月への着陸を試みる最初の民間企業の1つとなる道を歩み始めている。打ち上げ時期は来年初頭であるが、ピッツバーグのアストロボティック・テクノロジーとヒューストンのインテュイティブ・マシーンズが製作した月着陸船は、航行時間が短いためispaceの着陸船よりも先に月へ到着する可能性がある。

月へのいわゆる「軟着陸」は、1966年の旧ソ連の「ルナ9号」を皮切りに、ロシア、アメリカ、中国の3カ国だけが達成している。そして、宇宙飛行士を月面に着陸させたのはアメリカだけだ。6回の着陸で12人である。

打ち上げが行われた11日は、1972年12月11日、「アポロ17号」のユージン・サーナン宇宙飛行士とハリソン・シュミット宇宙飛行士による最後の月面着陸から50周年を迎える日であった。

NASAのアポロによる月面着陸は、「テクノロジーの面白さ」そのものだったと、当時はまだ生まれていなかったispaceの創業者兼CEOの袴田武史氏は語っている。今ではそれが「ビジネスとしての面白さとなっています」

袴田氏はスペースXの打ち上げ中継で、「これは月面経済の夜明けだ」と述べた。「月に行きましょう」

本来なら打ち上げは2週間前に行われるはずであったが、スペースXによるロケットの追加点検のために延期となっていた。

打ち上げから8分後、リサイクルされた素材でできた第1段ブースターは、ほぼ満月の下でケープカナベラル宇宙軍基地に着陸し、2回のソニックブームが夜中に響き渡った。

AP

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