
京都:ノーベル賞受賞者の本庶佐氏が参加する日本の研究チームは、主要ながん免疫療法が特定の肺がん患者に利くかどうか判断できる、新しい血液検査法を開発したと発表した。
画期的ながん免疫治療薬であるオプシーボは、ノーベル生理学・医学賞受賞者である京都大学教授の本庶氏の研究の成果である。
日本ではこの薬は肺がん・大腸がん・胃がん治療への使用が認可されているが、効果は一部の患者のみに留まっている。
この高価な薬が特定の患者へ利くかどうかの判断法の要求は、日に日に高まっている。
USジャーナルJCIインサイトのオンライン版に掲載されているチームの研究によると、チームは54名の肺がん患者からオプシーボの使用前と使用後に血液サンプルを採取し、そこから免疫反応の鍵となるT細胞を検査した。
T細胞の活動レベルに関連した4つの指標の複合解析により、チームは47件(不運にも副作用で離脱した7患者を除いた全員)の内90パーセント以上で薬の効果を判別できた。
オプシーボを使用した治療の初期段階でこの血液検査を行えば、効果がないと確認された患者は迅速に別の治療法へ移ることができる。これはまた薬の無駄遣いや医療費の削減にも繋がる。
京都大学准教授の茶本健司氏によれば、このテストは「従来の方法よりも高い確率で正しい回答が得られ、さらには患者の負担の軽減にもなる。」
時事通信