
防衛省は23日、情勢が悪化したアフリカ北東部スーダンからの在留邦人退避に備え、周辺国のジブチに向かっていた航空自衛隊の輸送機3機が、現地に到着したと発表した。
スーダン軍は外国人の国外退避を支援することに同意したと発表、日本政府は詳しい情勢を見極めている。自衛隊機はスーダンでの邦人輸送任務が命じられた場合にすぐに対応できるよう、準備を進めながら待機する。
防衛省は今回、陸自と空自合わせて計約370人の統合任務部隊を編成。3機の輸送機に警護などを行う隊員や、邦人を自衛隊車両で運ぶ「陸上輸送」に備えた装備品などを積んで21日以降、ジブチに向かわせていた。
到着した3機はC130輸送機、C2輸送機、KC767空中給油・輸送機。同省によると、経由地での給油などを経て、日本時間23日未明にかけ、順次ジブチに着いたという。
ジブチはスーダンの首都ハルツームまでの直線距離が約1200キロと比較的近い上、自衛隊の海賊対処行動の拠点もあり、輸送機の駐機や整備が可能。米国や中国、フランスなども軍の拠点を置いており、自衛隊の連絡調整要員が連携しながら情報収集などに当たっている。
時事通信