
主要195社が公表した今年の食品値上げが3万品目を超えたことが12日、帝国データバンクの調査で分かった。円安や電気代の上昇を受けた価格転嫁の動きが続いている。「(今年は)過去最大級の値上げラッシュ」(同社担当者)となっており、最終的には昨年より約1万品目多い3万5000品目前後に拡大する可能性があるという。
帝国データによると、主要な飲食料品メーカーなど195社が年内の値上げ実施を発表した品目数は、12日時点で3万9品目となった。前回6月末時点の集計(2万9106品目)以降、ソーセージなどの値上げ発表が相次いだ。
今年は6月までの半年間で既に約2万品目の値上げが実施された。7月以降も約1万品目の価格引き上げが予定されており、特に10月は発表されているだけでも酒類や調味料など3716品目に及ぶ。同月は値上げが約8000品目まで膨らむ可能性があり、今年のピークとなる見通し。
帝国データは、原材料価格の高騰を背景とした値上げには「一服感が出ている」と指摘する。ただ、電気代やガス代に加え、人件費の上昇などが値上げ圧力となり、年末から24年初めにかけても断続的に値上げは続くと予想している。
時事通信