
東京都は14日、新型コロナウイルスに感染した都内の男性タクシー運転手の接触者を調査した結果、新たに2人の感染を確認したと発表した。2人は、運転手が参加した新年会で使われた屋形船の従業員と、所属する個人タクシー組合支部の従業員。いずれも都内在住で、重症ではないという。
また厚生労働省などは同日、北海道と名古屋市の男性2人の同ウイルス感染を確認したと発表した。2人とも発症2週間以内の中国への渡航歴はない。
都によると、感染した屋形船従業員は中国・湖北省からの旅行者と接触歴がある。新年会に参加した約10人に発熱などの症状があり、調査を進めている。
新年会は1月18日に開催され、組合支部に所属するタクシー運転手とその家族ら、約80人が参加。屋形船には他に数人の従業員がいた。感染した組合支部従業員は不参加だった。これらの人を含め、感染した運転手との濃厚接触者は約100人に上る。
屋形船の運営会社によると、感染したのはアルバイト従業員。15日から屋形船の営業を自粛する。
関係者によると、男性運転手は13日に死亡した神奈川県の80代女性の親族で、厚生労働省などが2人の接触歴を調べている。
一方、13日に感染が確認された男性医師が勤務する和歌山県湯浅町の済生会有田病院では、受診した70代男性の感染が14日に判明した。県は院内感染の可能性を否定しており、厚労省は感染拡大防止に向け、国立感染症研究所の専門家らを近く派遣する。
また千葉県によると、13日に感染が確認された同県の男性は都内の会社勤務で、通勤には電車を利用。2日に発熱した後も2日間出勤していた。発熱前の2週間に複数回、中国人とみられる人と会議で接触したという。
厚労省などによると、北海道の男性は50代で、1月31日に発熱などの症状が出て、2月3日に受診、11日に入院した。集中治療室に入っており、重症という。名古屋の男性は60代で、3日に症状が出て8日に受診。自宅療養後、13日に入院していた。
時事通信社